デジタルアーツ、情報漏えい対策を強化したメールフィルタリングソフトを発売

デジタルアーツが法人向けメールフィルタリングソフトの最新版を発売。送信後のファイルの使われ方などを送信者側がコントロールできる機能を備え、情報漏えい対策を強化した。

» 2012年11月21日 08時00分 公開
[ITmedia]
photo デジタルアーツの高橋則行 取締役 研究開発部部長

 デジタルアーツは11月21日、法人向けメールフィルタリングソフトの最新版「m-FILTER Ver.3.5」を発売した。社外に送信したファイルの使われ方などを送信者側がコントロールできるオプション機能「FinalCode Express」を備え、情報漏えい対策を強化したという。

 m-FILTERは、メールの送受信制御、メールの全文保存および検索、スパムメール対策の3つの機能を備えたメールフィルタリングソフト。新バージョンは、ファイルにIRM(Information Rights Management)機能を付与する製品「FinalCode」の簡易版、FinalCode Expressをオプション機能として搭載。メールに添付して送信したファイルの第三者への転送を禁止したり、閲覧期限を設定したりでき、ユーザーが誤った宛先にファイルを送信してしまった後でも情報漏えいの危険性を低減するとしている。

 デジタルアーツの高橋則行 取締役 研究開発部部長によると、企業による情報漏えい事件の約7割はメールの誤送信や管理ミスといった「うっかりミス」が原因という。一方、情報漏えいを防ぐため、メールに添付するzipファイルへのパスワード設定を行っている企業も少なくないが、パスワード自体が漏えいしてしまう危険性もあるという。

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 新製品は、送信時にファイルを暗号化するとともに、クラウドサーバ上で受信者のアクセス制御を実施。ファイルの開封権限をユーザーやハードウェア単位で制御することで、パスワードを用いる場合と比べて安全にファイルを送信できるようにしたという。また、ファイルがいつ誰に開封されそうになったかといったログ管理も行える。

photo m-FILTER Ver.3.5の画面イメージ

 同社の道具登志夫社長によれば、FinalCode自体は7月から提供していたが、ユーザー企業が従業員1人1人に運用ポリシーを徹底するのが難しい場合もあったという。m-FILTER Ver.3.5は、従業員が普段使用するメールフィルタリングソフトにFinalCodeの主要機能を付与することで、従業員がポリシーを順守して情報漏えい対策を行いやすくしたという。

 m-FILTER Ver.3.5の価格は、30ライセンスの最小構成で40万4000円/年から。FinalCode Expressのオプション価格は30ライセンスで17万3700円/年から。

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