2012年の国内IT支出は“ほぼ全産業”でプラス成長――IDC調査

IDC Japanによると、2012年の国内IT市場は公共・公益を除く全産業でプラス成長を記録したという。

» 2012年12月05日 13時27分 公開
[ITmedia]

 IT調査会社のIDC Japanは12月4日、国内産業分野別IT支出に関する分析と予測を発表した。2012年の国内IT市場は公共・公益を除く全産業でプラス成長を記録し、前年比2.6%増の13兆5189億円規模となった。また2011〜2016年の同市場は年率0.9%で成長し、2016年には13兆7545億円規模になると予測している。

 2012年は復興財政支出や金融緩和策、エコカー補助金などによって景気が回復。各産業のIT支出も堅調に成長したという。東日本大震災の影響を受けた製造業でも、早期に経営を立て直した組み立て製造(前年比2.1%増)やプロセス製造(同2.4%増)などを中心にプラスを記録。ただし、福島第一原子力発電所の事故などで業績が大幅に悪化した電力会社を含む公共・公益はマイナス成長だった。

 今後、情報サービス業では震災を契機としてデータセンターの新設/拡充が進むとみる。一方、官公庁は2011年に理化学研究所が導入したスーパーコンピュータ「京」の反動で、IT支出が落ち込むと見込まれるものの、「税と社会保障共通番号システム」(マイナンバー制度)の整備や情報連携基盤の検討が進むと見込んでいる。

photo 国内IT市場 主要産業の前年比成長率の推移予測:2011〜2014年(出典:IDC Japan)

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