Google、有料Appsユーザー向け無料Quickofficeをリリース まずはiPad版

Googleが、Microsoft Office文書をモバイルで編集できる有料アプリ「Quickoffice」の無料iPad版を、Google Apps for Businessユーザー限定でリリースした。iPhoneとAndroid版もリリースする見込み。

» 2012年12月20日 08時51分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは12月19日(現地時間)、モバイルでMicrosoft Office文書を編集できるQuickofficeのiPad版を無料で公開した。ただし、利用できるのはGoogle Apps for Business(有料)のユーザーのみ。iPhone版とAndroid版も準備中という。

 quickoffice 1

 Quickofficeは、Googleが6月に買収したQuickofficeのモバイルオフィススイート。Office文書を閲覧できる無料版と、編集もできる有料版(Android版は251円、iPhone版は250円、iPad版は700円)がある。

 GoogleはQuickofficeの買収後、同社の技術をGoogle Docsに統合することで、Google Driveに保存したMicrosoft OfficeドキュメントをGoogle Docsに変換して編集する機能を強化してきたという。

 Google Docsに変換しても、リアルタイムの共同編集機能など多数の便利な機能が使えるが、ビジネスユーザーの便宜をはかるため、変換せずにそのまま編集する選択肢も提供することにしたとしている。

 「Quickoffice - Exclusively for Google Apps for Business」はAppleのApp Storeから誰でもダウンロードできるが、起動すると以下の画面が表示され、Google Appsのアカウントを入力しないと利用できない。「Google Appsのビジネスユーザーのいません。(英語ではNot a Google Apps for Business user?)」をタップすると、有料版をダウンロードするよう勧められる。

 quickoffice 2 サインイン画面

 このところ、Googleによる有料サービスの無料サービスとの差別化の動きが目立っている。Googleは6日にGoogle Appsの無料版の提供を終了した。15日には「Microsoft Exchange ActiveSync」を使って、Googleアカウントのメール、連絡先、カレンダーを携帯端末と同期する「Google Sync」の提供を、Google Appsユーザーのみに限定すると発表した。

 Microsoft Officeの文書をモバイルで編集するアプリは幾つかあるが、Microsoft自身は公式アプリをリリースしていない。2013年初頭にはiOSおよびAndroid向けのOfficeアプリを無料で公開するとみられていたが、Appleとの交渉が難航しているという

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