Instagram、フィードバックを受け利用規約案を改定 従来の5倍の長さに

「Instagramがユーザーのコンテンツを勝手に売ろうとしている」という誤解を解くために、Instagramが利用規約の改定案から問題になっている条項を取り下げ、現行の文言に戻した。説明が詳細になったため、従来の約5倍の長さになっている。

» 2012年12月21日 12時08分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Instagramは12月20日(現地時間)、18日に予告した改訂版新利用規約を公開した。施行予定が2013年1月16日から19日に変更になっている。同社が17日に利用規約の改定案を公開した後、「Instagramはユーザーの写真を販売するつもりだ」という懸念が広まり、同社はユーザーの誤解を解くために規約の文言を修正すると約束していた。

 ケビン・シストロムCEOは公式ブログで、自分たちの意図を正確に伝えられなかったことをあらためて謝罪し、改定案について説明した。

 まず、最も多かった広告に関する懸念に対応する目的で、問題になっている「ユーザーは、われわれ(関連会社を含むInstagram)がユーザーに対価を支払うことなく、プロモーションや広告コンテンツにユーザーの名前、リンク、メタデータ付きの写真を表示するために企業(a business)から使用料を受け取ることに同意する」という条項を取り下げ、暫定的に広告に関する文言を現行通り(Instagramがユーザーに広告やプロモーションを表示することを認める。広告やプロモーションの方式は特別な通告なしに変更される可能性がある)に戻す。新しい広告方式が確定したら、あらためてユーザーに説明するという。

 ただし、現行規約にはない「われわれが必ずしも常に広告コンテンツをそうと分かるように明示するとは限らないことをユーザーは認める」という文言が(前回の改定案から)残っている。

 Instagramがユーザーのコンテンツを販売するのではないかという誤解に対しては、再度「あなたの写真を売ったことはないし、これからも売ることはない」と強調した。

 コンテンツの公開範囲が変更されるのではないかという懸念についても、変更はないが、誤解を招かないよう文言を修正したという。

 実際の新しい規約案を見ると、現行規約が1112ワードなのに対し、5115ワードと長大なものになっている。すべての変更点をここで説明することはできないが、幾つか紹介する。

 共有範囲についての説明に、サードパーティーのアプリやWebサイトでの写真の共有についてが加えられた。例えば、ユーザーが自分で自分の写真をサードパーティー(Facebookを含む)で表示することを選択した場合、そのコンテンツの扱いはサードパーティーの利用規約とプライバシーポリシーに基づくことになる(当然のことであり、従来もそうだったはずだが、誤解を招かないよう具体的に説明が加えられた)。

 また、Instagramのアカウントを削除した場合は、Instagram上の自分のコンテンツにはアクセスできなくなるという説明も加えられた。なお、コンテンツはInstagramのサーバ上に残り、コンテンツを他のユーザーが再共有している場合は、ユーザーがアカウントを削除してもInstagram上で表示され続ける。

 現在、アカウント削除依頼ページには、この新しい改定案へのリンクが表示される。

 instagram アカウント削除依頼ページ

 Instagramは、サービス上の写真をエクスポートする方法を紹介している。

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