Android狙いのマルウェアは年内に100万件突破へ、Trend Micro予想

サイバー犯罪の世界でも「ポストPC」化が進み、Androidを狙ったマルウェアはPCに比べて著しい増加を見せた。

» 2013年01月24日 07時33分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 セキュリティ企業のTrend Microは1月23日、2012年のセキュリティ動向を総括する報告書を発表した。「ポストPC」の世界を反映して、サイバー犯罪の標的がAndroidやソーシャルメディア、Mac OS Xへとシフトする傾向が鮮明になったと指摘している。

 報告書によると、Androidを狙ったマルウェアなどの攻撃は、Trend Microが2012年に検出しただけでも35万件に到達、2013年中には100万件に増える見通しだ。増加率の比較でも、Androidを狙ったマルウェアの増加率はPCに比べて圧倒的に高かった。

マルウェア35万種までの過程。PCでは14年を要したという(Trend Microより)

 Windows以外のOSが狙われる傾向は、Javaの脆弱性を突いた攻撃でも鮮明になり、2012年は初めてMac版のJavaを狙った攻撃が猛威を振るった。また、ソーシャルメディアを狙った攻撃も目立った。

 一方、企業は情報流出や標的型攻撃などの被害に見舞われ、FlameやDuquといった高度なマルウェアが相次いで出現。特定の組織を執拗かつ継続的に狙い続けるAPT攻撃も横行した。

 こうした傾向に付いてTrend Microは「ポストPCマルウェアの時代が到来し、さらに危険な時代になりそうな様相が既に見える」と警告している。

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