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» 2013年03月13日 10時00分 UPDATE

経営層が押さえるべきクラウド選択の勘所:シンクタンクの調査結果で分かった ビジネスで使える「クラウド」の条件

ついに本格的な普及期を迎えたクラウドコンピューティング(以下、クラウド)。一方で、ユーザー企業からは「何を基準に選ぶべきか判断が難しい」といった声も聞かれるようになった。そこで、MM総研では「真のエンタープライズ用途」に適したクラウドサービスを見極めるため、第1回「ビジネスクラウド総合評価調査」を実施した。ここでは、同調査において最高クラスの「AAA(トリプルエー)」の格付けの中で第1位に選ばれたNTTコミュニケーションズの「Bizホスティング」を例に、企業に必要なクラウドの要件について考えてみたい。

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クラウドの市場拡大に伴って求められる新しい「選択基準」とは

photo MM総研 代表取締役所長 中島洋氏

 「コンシューマー分野で普及し始めたクラウドは、いまでは多くの企業で使われるようになりました」と語るのは、MM総研 所長の中島 洋氏。MM総研の調査によると、国内のクラウドサービスの市場規模は2011年度に推計で365億円。2015年度には1300億円近くに拡大すると予測されている(図1)。

 このような市場の広がりとともに、クラウドに求められる要件も変わりつつあるという。

 「最近は基幹系システムをクラウドに載せて使う企業が増えつつあります。その場合、信頼性についての要件は当然厳しくなります。サイバー攻撃のリスクも高まりつつあるなかで、セキュアかつ安定的なサービスは大前提。同時に、レベルの高いBCP対策を実行できることも重要です」

photo 図1 クラウドの市場予測

 つまり、企業が求めているのは低コストでありながら高信頼、しかもビジネスの要求に即応し柔軟に拡大・縮小できるクラウドだということだ。加えて、グローバルという視点も欠かせないと中島氏は指摘する。

 「海外ビジネスを展開している企業は、国内外で同じクラウドサービスを使いたいと考えるでしょう。こうしたニーズに対して、グローバルなサービス提供の能力が問われています」

 ただし、近年はクラウドサービスが急激に増えたこともあり、ユーザー企業からは「何を基準にクラウドを選ぶべきか判断が難しい」といった声も聞かれるようになった。そこで、MM総研は「真のエンタープライズ用途」に適したクラウドサービスを見極めるため、このほど第1回「ビジネスクラウド総合評価調査」を行った。その意図について、中島氏は次のように語る。

 「本格的な普及期を迎え、今必要となっているのは、単なる“知名度”ではなく、基幹業務にも対応できるビジネス基盤としてのクラウドサービスであり、その基準や指針です。そこで当社では、国内の主要なクラウドサービスを対象に調査を実施。『基本機能』『サービス実装』『ネットワーク』『信頼性』『運用サポート』『料金体系』という6分野、合計43項目にわたってポイント化を行い、格付けを行いました」(コラム参照)

column「ビジネスクラウド総合評価調査」とは

 第1回「ビジネスクラウド総合評価調査」は、企業の情報システム基盤や災害時に継続運用できる社会基盤として適したサービスかどうか、クラウドサービスの実力を客観的に評価することを目的にしたもの。本格的な普及期を迎えるクラウドサービスの適切な理解のために、MM総研が実施し、2013年2月19日に発表した。

 本調査では、クラウドサービスを提供する主要な30社のサービスを対象として、「基本機能」「サービス実装」「ネットワーク」「信頼性」「運用サポート」「料金体系」の6分野、合計43項目にわたる詳細項目について、重要度を加味した上でポイント化している。これらの項目の重要度の算出にあたり、各企業でクラウドサービスの選定に関わる343名を対象にしたアンケートを実施。さらに有識者による審査委員会の検討を経て、総合的なランキングを評価したという。その6分野における評価の方針は図3の通りだ。

 最高水準となる総合評価「AAA(80点以上)」の格付けの中で、NTTコミュニケーションズの「Bizホスティング」が第1位に選ばれた。

※出典 「ビジネスクラウド総合評価調査」(MM総研 2013年2月19日発表)


photo 図2 AAAサービス評価詳細
photo 図3 「ビジネスクラウド総合評価調査」における6分野の評価方針

経営インフラとして不可欠なクラウドサービスの“総合力”

 「ビジネスクラウド総合評価調査」において最も高い評価となるAAA(第1位)の格付けを得たサービスが、NTTコミュニケーションズの「Bizホスティング」である。その理由はどこにあるのだろうか。今回の調査において、中島氏が注目したポイントの1つは、すべての評価項目で一定以上のレベルを満たす総合力だ。

 「『ある項目では圧倒的に強いが、別の項目では難あり』というとがったサービスは、部分的な活用はできるものの、エンタープライズ用途、特に基幹系システムとして導入するにはあまりお勧めできません」

 インフラとしての能力は総合力で決まってくる。なぜなら、ネットワークのどこか、あるいはデータセンターで動いているハードウェアやソフトウェアのどこかに弱みがあれば、そのボトルネックが全体のサービス品質を大きくダウンさせてしまうからだ。

 以下では、Bizホスティングの評価ポイントについて、高得点を得た調査項目ごとに具体的に見てみたい。

ネットワークの潜在能力が経営の選択肢を左右する

 まず、「ネットワーク」に関しては、NTTコミュニケーションズが本来的に持つ通信事業者としての強みが重要なポイントして評価された。

 「データセンター内のシステムとネットワークを一体的、シームレスに提供できる点が高得点につながりました」と中島氏。特に注目すべきは、国内外、世界各地をシームレスにつないでいる点だ。具体的には、NTTコミュニケーションズが提供するネットワークサービス「Arcstar Universal One」は159の国と地域で利用することができる(図4)。通信インフラがまだ未成熟な新興国市場に攻勢をかけようとする日本企業にとっても、強力な武器となり得るだろう。

 これに加え、先進技術を積極的に取り入れている姿勢についても、重視したという。

 「ネットワークには大きな発展の余地があり、世界中の事業者による激しい研究開発競争が続いています。その点、NTTコミュニケーションズは、世界に先駆けてネットワーク仮想化を取り入れるなど、ユーザーに先進技術のメリットを還元しようとしています」

photo 図4 クラウドを支える世界規模のデータセンター・ネットワーク

重要なデータやシステムを守り安定した品質でサービスを利用可能か

 続いて「信頼性」について見てみよう。ここではセキュリティやバックアップ、BCP対応などを中心に評価が行われた。

 「セキュリティやBCPなどは、通信事業者としての強みが生きる分野。また、調査においては各サービスのSLA(サービス品質保証制度)の内容、グローバルなデータセンター配置なども評価しました。これらの点でも、Bizホスティングは高得点を得ています」(中島氏)

 ネットワークに国境はない。グローバルなネットワークの中で、巧妙さを増した脅威が日々生まれている。新たな脅威と防御策は「いたちごっこ」の関係にならざるを得ず、防御策を磨くスピードを緩めることはできない。その点、NTTコミュニケーションズは海外のセキュリティ専門会社のM&Aや、持株会社であるNTT研究所との連携などを通じて、セキュリティ対策を一層強化している点において評価を得たということだ。

ビジネススピードを加速するクラウドサービスの柔軟性

 次に「運用サポート」の項目において、中島氏が指摘するのはクラウドへの移行の難しさである。「新規システムをクラウド上で開発することに比べて、既存システムをクラウドに載せ替えるときには多くの技術的なハードルがあります。当然、企業には既存システムに手を入れることで、重大なシステム事故につながるのではないかという不安もあるでしょう。その課題をクリアして問題なくクラウドに移行させるためには、経験やノウハウが必要。そこで、移行支援の実績やサービス内容についても評価しました」

 この点においてNTTコミュニケーションズでは、「クラウドマイグレーションサービス」を提供。クラウドへの移行を診断書やチェックシートなどを用いた標準的なプロセスとして体系化しており、クラウドへの移行に伴うリスクを最小化している。

 さらに、リソースの追加や変更などを管理するツール「カスタマーポータル」がある点も評価された。これは、操作性に優れたセルフマネジメントの環境を提供するもの。経営判断に応じて、管理者は機動的にリソース配置を変更、あるいは増強することができる。

 これに加えて、世界規模でのアウトソーシングサービスを提供している点も重要なポイントになったという。「クラウド化の費用対効果などを検討するコンサルティング、移行後の運用を含めたクラウドのライフサイクルをトータルにサポートするアウトソーシングサービスをワンストップで提供していることは、企業にとって大きなメリットになると判断しました」と中島氏は話す。

 今後ビジネス領域におけるクラウド利用が本格化する中で、どのようなサービスを選ぶべきなのか。今回の調査結果を参考に、もう一度自社のクラウド利用の全体方針を見直すきっかけにしてはいかがだろうか。

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提供:エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2013年3月31日