日本HP、HP-UXのDBマシンと旧型マシンからの移行施策を発表

Superdome 2と3PARのストレージを組み合わせた「高速DB」マシンやHP-UXの新機能と、旧製品から525円でSuperdome 2に移行できるという施策を展開する。

» 2013年04月04日 15時24分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカードは4月4日、ミッションクリティカル向けシステムの新製品「HP SuperDB」やUNIX OS「HP-UX 11i v3」の新機能と、旧製品からSuperdome 2への移行を目的とした販売施策を発表した。

 HP SuperDBは、「HP Integrity Superdome 2」とスケールアウト型ストレージ製品「HP 3PAR StoreServ Utility Storage」を組み合わせて、HP-UX上のデータベースを高速化するチューニングを施したリファレンスモデルとなる。最小構成での価格は6400万円からで、同日に出荷を開始した。

HP SuperDBの概要

 ビジネスクリティカルシステムズ製品本部の日野創氏によれば、HP SuperDBは2008年の旧モデルと比べて、CPUコアあたりの性能が書換/参照処理の場合で約3倍に向上したという。これに伴ってシステムを小規模化できることからDBライセンスは約3分の1に、最新ハードウェアの利用で運用コストを76%、年間消費電力を約80%削減できるとしている。

 また、HP-UX 11i v3では新機能の「ダイナミックメモリー」がOSをバージョンアップすることなく利用できる。同機能は、Superdome 2から搭載している仮想化機能の「HP vPars v6」を拡張したもので、仮想マシンに割り当てる物理メモリの容量を柔軟に変更できるようにする。

ダイナミックメモリー機能の利用イメージ

 同社は2012年11月のSuperdome 2などの発表と合わせて、HP-UXマシンを機能強化しながら長期的に利用できるようにすること、顧客やパートナー企業のニーズに応じて新製品を開発するという2つの方針を表明。会見したビジネスクリティカルシステムズ事業本部長の手島主税氏は、「既存資産を保護しながら柔軟に機能を拡張していけるという戦略を進めていく」と説明した。

 新たな販売施策は、rp7400/7410/7420/7440/8400/8420/8440/、rx7620/7640/8620/8640 Superdomeのユーザーを対象に、Superdome 2のセルブレードを3枚以上購入すると、Superdome 2の筐体(エンクロージャー)を525円で購入できるようにする。通常価格は1824万円(16sの場合)。

 手島氏よれば、対象製品は国内だけでも数千台が稼働しているといい、Superdome 2への移行を促したい考え。旧製品はSuperdome 2に比べて運用・保守や消費電力などのコストが極めて高いといい、上述の方針で提供しているSuperdome 2の導入を勧める。「最新製品は特殊では無く標準的な機器の採用で信頼性を確保している。アプリケーション移行のための無償アセスメントも提供している」(手島氏)と説明した。

販売施策の内容

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