日本IBMが「IBM FlashSystem」を発売。設置スペースや消費電力は低減しながら高速なデータ処理を実現する。
日本IBMは4月12日、一般的なHDDのストレージよりも大幅な高速処理を行えるフラッシュストレージ製品「IBM FlashSystem」を発売した。
同製品は、不揮発性の半導体メモリのフラッシュメモリを活用した1Uサイズのソリッドステートシステム。設置スペースや消費電力を低減しながら、HDDベースのストレージでは困難だった高速データ処理を実現している。現行システム環境への変更を最小限に抑えて導入でき、特許取得済み技術によりデータを保護しながら高い処理性能を発揮できるという。
また高速のフラッシュメモリ上にデータを格納して処理する方式により、HDDベースのストレージと比べて通常で約4000個分、キャッシュ搭載大型ディスクで約500〜600個分のデータ処理能力を発揮する。オンライントランザクション処理(OLTP)にかかる時間を90%短縮し、データのバッチ処理にかかる時間も85%短縮する。エネルギー消費量は80%低減できるとしている。
SAN環境に追加するだけで、既存システム環境に変更を加えることなく活用でき、導入にかかる作業負荷や運用の変更を抑えつつ、システムの処理性能の向上を図れる。特許取得済みの「Variable Stripe RAID」技術の活用で、障害が発生したフラッシュメモリチップを自動的にRAIDグループから外し、残りのフラッシュメモリに即座に処理を引継ぐことができる。このため、処理するデータ量が増えても、高い可用性と高速な処理を維持できるという。
IBM FlashSystemの最小構成価格は840万9600円(税別)で、15日から出荷を開始する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.