Instapaperを1人で運営してきた開発者のマルコ・アーメント氏が、「買収して6カ月でシャットダウンするような大企業ではない」BetaworksにInstapaperを売却した。
Webページを“後で読む”ためのツール「Instapaper」の開発者であるマルコ・アーメント氏は4月25日(現地時間)、Instapaperを米Betaworksに売却したと発表した。Instapaperは今後、Betaworksが管理・運営していく。
Instapaperは、Webページをブックマークしておき、後で読むためのオンラインサービス。有料のiOSアプリ、Androidアプリ(こちらはサードパーティーのMobeluxが管理運営)、Kindle版もある。公式サイトによると、現在、約200万のユーザーが登録している。
アーメント氏は2008年の立ち上げからこれまで、Instapaperを1人で運営してきたが、ユーザー数の拡大で限界に来ており、また、新しいアプリの開発も始めているため、長年交流のあるBetaworksへの売却を決めたという。
「Instapaperには新しい家が必要だが、買収して6カ月でシャットダウンするような大企業には任せたくなかった」(アーメント氏)
Betaworksは、リンク短縮サービスの米BitlyやソーシャルニュースサービスのDigg、ニュースサービスの米News.meなどソーシャル系Web企業を運営するメディア企業。ファンドやインキュベーターではないが、“企業を構築する企業”と自称している。
Betaworks傘下のDiggは現在、Googleが終了を予告したGoogle Readerの代替サービスの構築に取り組んでいる。
Instapaperは独立したツールとして提供が続けられるが、DiggやNews.meとの統合も期待されるところだ。
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