2012年のクライアント仮想化導入率は20.2%、仮想化技術の進化が市場を拡大

IDC Japanによれば、法人向けクライアント端末における仮想化導入率は20.2%となり、2017年には48.7%に到達する見通しだ。

» 2013年04月30日 14時48分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは、2012年下半期(7月〜12月)の実績調査をもとに、国内クライアント仮想化市場について分析を行い、その結果を4月30日に発表した。それによると、2012年の法人向けクライアント端末における仮想化導入率は20.2%となった。

 2013年以降は、クライアント仮想化市場が一気に拡大し、2013年には同24.3%、2017年には48.7%まで到達する見通しだ。クライアント仮想化技術の進化と拡大が、ユーザー企業におけるクライアント仮想化導入率の増加を後押ししているとIDCは見ている。

 法人で利用される(BYOD利用含む)スマートフォンとタブレットの仮想化導入率は、それぞれ17.0%、20.0%だった。今後、スマートフォン/タブレットの仮想化導入の上昇が、法人向けクライアント端末の仮想化導入率の底上げにつながり、2017年にはそれぞれ22.5%、29.6%にまで高まるとIDCは予想する。

 また、2012年の国内クライアント仮想化ソリューション市場は前年比40.7%増の3526億円となり、2013年には前年比34.7%増の4751億円、2017年に同17.1%増の9127億円まで拡大し、2012〜2017年の年間平均成長率は20.9%になるとみる。

 2013年に法人向けPCの買い替えサイクルがピークに達すること、さらに、2014年にWindows XPのサポートが終了することから、今後は大規模導入および追加導入案件の増加が見込まれている。これらを契機に、XPアプリケーションを仮想化環境へ移行するか、もしくはWindows 7/8へ移行する代わりにクライアント仮想化を検討するなどの対策の可能性が高まっている。

 仮想デスクトップサービス(DaaS含む)への拡張、モバイル仮想化が加わり、市場は大きく拡大し、今後、クライアントデバイスには、ユーザーが認識しないレベルで仮想化技術が組み込まれ、浸透していくとIDCでは予想している。

国内クライアント仮想化/モバイル仮想化デバイス別導入率予測、2012年〜2017年(出典:IDC Japan)

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