市場の認知度高まるビッグデータ、成熟への道筋が焦点に

ガートナーが2012年秋に実施したビッグデータの認知度調査によれば、企業おける認知度の高まりが認められたという。現状では「流行り言葉」として冷静にみている企業が多い。

» 2013年05月13日 16時42分 公開
[ITmedia]

 ガートナー ジャパンは5月13日、「国内の企業ユーザーのビッグ・データに対する意識に関する調査結果」を発表した。ビッグデータを「まったく知らない」という企業が大幅に減る一方、企業規模を問わず、過半数がビッグデータを「IT業界のはやり言葉として冷静に見ている」との結果が出た。

 この調査は、同社のITデマンド・リサーチで2012年11月に実施したもの。「まったく知らない」との回答は、2011年11月の調査の56.4%から30.7%に減り、「多少知っている」は11.9%から23.3%に、「ある程度知っている」は7.2%から12.8%に上昇した。また、関心度(「まったく知らない」との回答企業を除く)では半数以上の企業が、「IT企業のはやり言葉として冷静にみている」とした。

ビッグデータに対する認知度の経年変化、出典:ガートナー(ITデマンド・リサーチ)/調査:2011年11月、2012年11月
ビッグデータに対する関心度(ビッグ・データを「まったく知らない」企業を除く)、出典:ガートナー(ITデマンド・リサーチ)/調査:2012年11月

 こうした結果についてリサーチ バイス プレジデントの堀内秀明氏は、「ベンダーやメディアからの情報発信によってユーザー企業での認知度は大幅に向上したといえる。一方で、一過性の言葉と受け止め、関心度については変化がない、あるいは低下している状況にある」と解説する。

 また堀内氏は、「調査で関心があると回答した企業は、ぜひとも具体的な検証プロジェクトを立ち上げ、組織的な情報活用力の向上に着手していただきたい。それ以外の企業でも、自社における取り組みの要不要についての結論を出していただきたい」との見解を述べている。

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