NEC、クラウド基盤の運用管理ソフト最新版を発表 OpenFlow連携による自動化を支援

「WebSAM vDC Automation Ver2.0」では仮想リソースの自動割り当てやネットワークの集中制御、10万台規模の仮想マシンの一元管理などが可能になった。

» 2013年05月29日 16時33分 公開
[ITmedia]

 NECは5月29日、クラウドのIaaS環境の構築や運用管理を支援するソフトウェア製品の最新版「WebSAM vDC Automation Ver2.0」を発表した。リソースプールの管理機能の強化や、多数の仮想マシン(VM)の一元管理への対応、サービス利用者が独自に監視を行うための「カスタム監視」機能追加などを図っている。

最新版での機能強化イメージ

 また、OpenFlow対応の同社のProgrammable Flowスイッチを新たにサポートした。これにより、仮想ネットワークの構築や設定、利用者への割り当てなどの作業の多くを自動化でき、VLANなどの従来型ネットワークを含めた運用管理の一元化も図れるとしている。

 このほかにソフトウェアリポジトリの機能を強化し、複数のデータセンターの数万〜10万台規模のVMを一元的に管理できるようにした。ソフトウェアリポジトリにVMテンプレートやパッチなどを一度登録するだけで、異なるデータセンターへVMをプロビジョニングできる。さらに、ユーザーが個別に作成したVMテンプレートをソフトウェアリポジトリに取り込み、サービスカタログ化して簡単にVMを作成、利用できるようにした。

 カスタム監視ではサービス事業者が用意する既成の監視項目とは別にユーザーが詳細な監視を行いたい場合に、その監視のためのVMをサービス事業者がSaaS型でユーザーに提供する機能を追加した。ユーザーは、サービス事業者が提供した監視用VMを用いて、OSやミドルウェアなどの稼働状況やメッセージ、Syslogやイベントログ、パフォーマンスなどを独自に監視できるようになる。

 WebSAM vDC Automation Ver2.0の利用価格は、「エージェント基本ライセンス」が1プロセッサあたり月額3万9900円から、カスタム監視機能のための「運用管理アプライアンスサーバ監視ライセンス」が利用顧客あたり同4400円からとなる。出荷開始日は6月28日の予定。同社ではクラウドサービス事業者や通信事業者、クラウド型データセンターを運用する一般企業などでの利用を見込んでいる。

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