国内テープストレージ市場は15.2%減、2013年以降もマイナス成長に IDC

IDC Japanが国内テープストレージ市場の2012年の実績と2017年までの予測を発表した。

» 2013年06月19日 17時02分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは6月19日、国内テープストレージ市場の2012年実績と2017年までの予測を発表した。これによると、2012年の国内テープストレージ(テープドライブとテープオートメーションの合計)の売上額は、前年比15.2%減の158億8900万円となった。

 また2012年の単体でのテープドライブ売上額は同17.8%減の44億5300万円、出荷台数は同17.1%減の2万7800台となった。サーバへの装着率の低下やHDDをベースにした製品への需要シフト、バックアップ統合の進展の影響を受け、単体のテープドライブ需要はマイナス成長が続いている。

 テープオートメーション売上額も同14.1%減の114億3700万円で、出荷台数は同14.5%減の8700台だった。バックアップ統合やバックアップの効率化において、ディスクベース手法の採用が拡大しており、バックアップ用途でのテープオートメーション出荷は減少している。こうした中、2012年は大型ライブラリーを用いた大容量データのアーカイブ案件が複数あり、テープオートメーション市場にとっては明るい材料となった。

 IDCでは、2012〜2017年における国内テープストレージ売上額の年間平均成長率をマイナス7.7%と予測している。2013年以降も、ディスクベースバックアップの進展の影響を受け、テープストレージ市場は引き続き減少すると考えられるという。

 IDC Japanのストレージシステムズ シニアマーケットアナリスト高松亜由智氏は「国内テープストレージサプライヤーにとっては、主力のバックアップ分野での販売戦略を再検討すると同時に、成長性の高いアーカイブ分野での販売戦略の立案が火急の課題である」とコメントしている。

国内テープストレージ売上額予測:2010年〜2017年(出典:IDC Japan)

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