ネットアップが2014年度事業戦略を発表、クラウド分野やフラッシュに注力

クラウド環境向けストレージ製品の販売に引き続き注力するほか、エンタープライズ向けフラッシュアレイ製品も発売する予定。

» 2013年06月20日 19時31分 公開
[本宮学,ITmedia]
photo 岩上純一社長

 ストレージベンダーのネットアップは6月20日、2014年度(2013年5月〜2014年4月)の事業戦略を発表した。岩上純一社長は「今後3年で日本市場での売り上げを2倍にする」と宣言し、2013年度に好調だったクラウド環境向けストレージ製品などの販売に注力すると説明した。

 同社の2013年度売り上げは、前年度比24%増と大幅に成長。ソリューション別売り上げ推移をみると、クラウド関連が186%増、ERP関連が237%増、メッセージ&コミュニケーション(M&C)関連が143%増、仮想デスクトップ基盤(VDI)関連が66%増(いずれも対前年度比)だった。

 主な成長要因として、岩上社長は「営業体制を業種業態別に整理し、徹底的にユーザー企業にヒアリングを行った」ことを挙げる。その結果、例えばクラウド分野ではプライベートクラウド環境を構築したい企業向けにスケールアウト型ストレージの販売が好調だったほか、ERP分野では仮想化環境向けストレージの売り上げが大きく伸びたという。

photo ソリューション別売り上げ推移(対前年度比)

 2014年度はこうした成長分野に注力するほか、フラッシュストレージ事業を大幅に強化する。岩上社長によると、同社はこれまでに累計44ぺタバイト分ものフラッシュストレージ製品を出荷してきたという。ただし、それらは現在ディスクストレージのキャッシュとしての利用が主流であり、2014年にはエンタープライズ向けフラッシュアレイ製品を「業界に先がけて市場投入する」(岩上社長)考えだ。

 このほか、企業のクラウド環境と連携するモバイル端末向けアプリも提供する。近日中に、iPhone/iPadから企業内ストレージのデータにアクセスするためのアプリ「NetApp Connect」を国内提供するという。

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