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» 2013年06月28日 10時00分 UPDATE

企業のモバイル活用を促進、アプリ開発から分析まで全ライフサイクルを支える新基盤とは

スマートフォンの急速な普及を受け、企業が自社のビジネスに活用するなどの動きも広がっている。ただし、そのためのシステムにまつわる開発、管理、運用コストや、デプロイ後のワークロード、セキュリティ対策など、数多くの負担が継続的にIT担当者にのしかかっている。これらの解決手段として脚光を浴びつつあるのが「MEAP(Mobile Enterprise Application Platform)」というアプローチだ。その実践のために日本IBMが提供する企業向けモバイルアプリケーション統合プラットフォーム「IBM Worklight」を紹介しよう。

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モバイルデバイスの企業活用を阻む“壁”

 調査会社の米IDCが今年4月に発表したモバイル調査において、スマートフォンの出荷台数が初めて携帯電話の出荷台数を上回るなど、スマートフォンの急速な普及が続いている。それと歩調を合わせるように、企業でのモバイルデバイスの業務活用にも関心が集まっている。

 その狙いとしてまず挙げられるのが「営業力の強化」だ。例えば、スマートフォンから倉庫の在庫情報をリアルタイムに把握し、顧客の問い合わせに迅速に対応できるようになる。あるアパレル企業では、店頭にいながら商品のサイズ別在庫の有無を確認できる仕組みを整備し、スタッフが接客により長い時間を割けるようにした。

 さらに、「顧客に対する新たな価値創造」も見逃せまい。企業と消費者の接点は決して多くはない。そうした中、肌身離さず持ち運ぶスマートフォンは企業にとって貴重なチャネルの1つに位置付けられる。タイミングよく消費者が興味を持つ情報――割引クーポンなど――を配信することで、消費者に新たな喜びを与えるとともに、直接的な売り上げアップにつなげる可能性を秘めているのだ。

 一方、企業のモバイルデバイス活用で問題となるのが、コンシューマー向け機器であるが故の技術革新の速さと端末の種類、さらにプラットフォームの豊富さである。スマートフォンは日々、技術革新が進んでおり、さらにモバイルアプリの利便性を高めるための継続的なアプリケーション改修が必要となる。加えて、スマートフォン用OSはAndroid、iOS、Blackberry、Windows Phoneなど多岐にわたる。それぞれにアプリケーションを開発、運用するとなれば、数年に1度のアプリケーション更新やシステム開発が一般的であった企業のIT部門にとってこの上ない重荷となる。

 こうした中、モバイルアプリ向けシステム開発/運用のためのアプローチとして注目を集めているのが「MEAP(Mobile Enterprise Application Platform)」の適用である。その“肝”は標準技術を駆使し、あらゆるプラットフォームに適用可能な開発や認証、アプリケーション更新などのための要素技術を一元的に提供することだ。これにより、個別最適化されたアプリケーションも含めたモバイルシステム全体の最適化を実現し、開発工数や運用工数を抜本的に削減、セキュリティを担保したシステム基盤を整備できるのである。

モバイルアプリのライフサイクルを支える基盤

 この領域にいち早く目をつけた日本IBMは、MEAPの実践を支援するエンタープライズモバイルアプリケーション統合基盤「IBM Worklight」を昨年から提供している。日本IBMのソフトウェア事業 WebSphere事業部 理事で事業部長を務める三戸篤氏は、「Worklightは、モバイルアプリの開発から実行、管理、改修という一連のライフサイクルを総合的に支援するためのプラットフォームと言える。複数のスマートフォン用OS環境とデバイスをサポートでき、従来からのモバイルアプリ開発および管理のあり方を抜本的に見直すことができるのだ」と製品の位置付けを解説する。

日本IBM ソフトウェア事業 WebSphere事業部 理事 事業部長の三戸篤氏 日本IBM ソフトウェア事業 WebSphere事業部 理事 事業部長の三戸篤氏

 2013年6月に発表された最新バージョン「IBM Worklight 6.0」では、主に(1)機能テストの自動化、(2)情報の収集・分析、(3)Geolocation(位置情報)サービスという3つの機能を強化した。

 まずは機能テストの自動化についてである。これまでモバイルアプリ開発において、多くの担当者が事前の機能テストに頭を悩ませてきた。あらゆるモバイルデバイスのOS、機種に対して個別に検証を行う必要があるため、必然的にテスト工数が膨れ上がってしまうのである。

 Worklight 6.0では、テスト内容を“シナリオ”としてスクリプト化し、スマートフォンでシナリオを再生することで、デバイスを問わず機能テストを実行することが可能になった。テスト中に自動取得した画面のスクリーンショットを確認することで、挙動と表示の状態を最小限の手間で確認できる。シナリオの作成方法も容易で、Worklightのテスト機能用モジュールを開発中のアプリケーションに埋め込み、実機でアプリケーションを操作するだけで、その操作ログを基にWorklightがシナリオを自動生成する。

 日本IBMのソフトウェア事業 WebSphere事業部 第一TSでテクニカルセールスを担当する須江信洋氏は、「モバイルアプリの改修の手間を嫌い、今でも採用を躊躇する企業は少なくない。中でも一番の懸念材料は煩雑なテストだ。だが、Worklightは機能テストのさまざまな作業を自動化し、新規開発のみならず改修時のテストも効率化できるのだ」と胸を張る。

ユーザーの操作内容を詳細に把握して効率的な改修を

 次に、情報の収集、分析である。ユーザーによるモバイルアプリの操作内容を把握するのは極めて困難である。サーバとの通信ログから概要は類推できたものの、サーバとのやりとりを伴わない操作までは把握が難しかった。そのため、アプリが落ちるなど障害時の原因究明において、多くの手間とコストが必要とされていた。

日本IBM ソフトウェア事業 WebSphere事業部 第一TS テクニカルセールスの須江信洋氏 日本IBM ソフトウェア事業 WebSphere事業部 第一TS テクニカルセールスの須江信洋氏

 Worklightでは、操作ログの収集機能がモジュールとして標準的に提供される。モジュールを組み込んだアプリケーションはすべての操作ログを端末に保存するとともに、ネットワークを介して適宜、操作ログを取り込むことで、管理者はこれまで知ることがなかった操作の詳細を把握できるのだ。モバイル向け解析ソフト「IBM Tealeaf CX Mobile」と連携し、マーケティングのためのより優れた洞察を得る分析につなげることも可能だ。

 「アプリの操作ログや利用時間などの分析によって、改修点の発見に役立てられる。ぜい弱性のあるOSのユーザー数やプラットフォーム別の利用状況なども把握でき、セキュリティ対策の高度化も実現できる。こうした機能を備えた開発ツールは、今のところほとんど存在しないのだ」(三戸氏)

エリアでユーザーを管理する「Geo Fence」

 最後がGeolocationサービスである。スマートフォンには基本的にGPS機能が搭載されているものが多い。同機能で得られる位置情報とその履歴を地図情報と突き合わせることで、ユーザーの場所や移動ルートをたどり、より質の高い情報配信につなげることができる。とはいえ、そのためにはGPS機能で得られた座標情報を基に、さまざまな条件から的確なタイミングで情報提供を行うための仕組みをモバイルアプリやサーバに実装しなければならない。

 Worklightは位置情報の使い勝手を高めるべく、ユーザーの行動範囲をエリア化して把握する「Geo Fence」という機能を導入。座標とそこからの距離をあらかじめ指定することでエリアを指定し、例えば、そのエリアに入ったユーザーのモバイルデバイスにメッセージを送ることなどが可能となる。エリアはWi-FiのSSIDでも指定できる。

 「ショッピングセンターに入ったらクーポンを発行したり、ホテルに入ったら自動的にチェックインしたりなど、さまざまな活用シーンがある。また、ある特定のエリアにおいてだけアプリケーションを使えるようにするなど、セキュリティ対策にも役立てられるのだ」(三戸氏)

企業システムのノウハウを凝縮

 企業のモバイルデバイス活用における最大の関心事がセキュリティ対策だ。Worklightはこの点にも十分な配慮が払われている。

 まず、端末側のデータは暗号化して保存することができるため、紛失時に端末からの情報漏えいリスクを大幅に低減している。また、バックエンドシステムへの接続は専用サーバを経由することで安全性を担保することが可能となっており、プロビジョニング機能によってサーバへの接続端末も容易に限定できる。さらに、サーバとバックエンドシステムの接続時には認証フレームワークを活用できる。1つのアプリケーションに対して、複数の認証システムを割り当てることも可能であり、高いレベルのセキュリティを実現できる。端末にインストールされたアプリケーションの改ざんを防止するための機能も実装し、万一の改ざんにもチェックサムによって起動を抑止できるのだ。

 「端末から通信、サーバ、バックエンドまでのあらゆる部分で、セキュリティ機能をシステム基盤として用意した。これも長年にわたって企業向けシステムを手掛けてきたIBMのノウハウといえよう」(三戸氏)

 このような堅牢性が高く評価され、Worklightは金融をはじめ業種/業態を問わず多くの企業で導入が進んでいるという。ある自動車用品販売業では、自動車の修理進ちょく状況を顧客へ通知するアプリケーションの開発に採用されるなど、利用シーンも着実な広がりを見せている。

 「モバイルデバイスの企業利用が本格化する中で、今後はMEAPが主流となることはシステムの全体最適化がもたらすメリットからも明らかだ。その取り組みをIBMは全面的かつ全力で支援する」(三戸氏)

 Worklightによって今後、企業におけるモバイルアプリの開発/運用体制の見直しが進むことは間違いなさそうだ。

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提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2013年7月27日

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