CTC、複数のデータセンターを統合運用する新施策を発表

複数のデータセンターを仮想統合するソリューションを伊藤忠テクノソリューションズが発表。7月中にも同社が保有する横浜と神戸のデータセンターにデモンストレーション環境を設置し、営業展開を始める。

» 2013年07月02日 12時40分 公開
[ITmedia]

 伊藤忠テクノソリューションズは7月2日、複数のデータセンターを仮想的に統合してソフトウェアで一元的に制御できるようにするソリューションを8月から提供すると発表した。マルチベンダー環境において、地域的に離れた複数のデータセンターを統合するソリューションは国内初という。

 今回のソリューションは、遠隔地のデータセンターのサーバ、ストレージ、ネットワークといったリソースを仮想化し、あたかも1つのITインフラとして統合するもの。自律型データセンターを実現する第一弾といい、クラウド管理ソフトウェアでリソースを制御し、運用管理、システムの構成変更、ITリソースの準備、利用がセルフサービスポータルを通じて実施できるようになる。運用体制のスリム化、IT統制や災害対策の強化しつつ、運用コストを約3割削減できる可能性があるという。

 同社は横浜と神戸のデータセンターにデモンストレーション環境を設置して、プライベートクラウドなどで複数のデータセンターを利用している企業やデータセンター事業者向けに営業を展開する計画。デモンストレーション環境は、横浜と神戸のデータセンター内に異なるシステム構成のITインフラを用意し、これらを仮想的に統合し、同社の大崎オフィスから専用ポータルで制御する。9月には横浜とマレーシアのデータセンターを接続しての仮想統合ソリューションの実証実験も計画している。

デモ環境の構成図

 これまで同社は、遠隔地の複数のデータセンターを1つのデータセンターとして利用する「マルチ仮想データセンター」の実証実験などを行ってきた。これらのノウハウを生かして、複数のデータセンターを1つのITインフラとして仮想的に統合、ITインフラをソフトウェアで柔軟に制御できる自律型データセンターの実現に取り組んでいる。

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