菊正宗酒造、業務システムとネットショップの帳票出力基盤を構築導入事例

菊正宗酒造は基幹業務システムとネットショップの帳票基盤に、帳票基盤ソリューション「SVF/RDE」を採用した。

» 2013年07月24日 15時20分 公開
[ITmedia]

 菊正宗酒造が基幹業務システムとネットショップの帳票基盤にウイングアークの帳票基盤ソリューション「SVF/RDE」を採用した。ウイングアークが7月24日、発表した。

 菊正宗酒造では基幹業務システムの一つである受注出荷システムをメインフレーム環境で構築していた。だが事業拡大に伴い、取り扱う商品が酒類をはじめとして食品や化粧品などにも拡大してきた。販売もこれまでの卸売だけでなく、量販店やネットショップなど多岐にわたるようになったことから、メインフレームでは顧客や市場の変化に迅速かつ柔軟に対応することが困難になったという。

 そこで2010年4月から2年間で基幹業務システムの全面的なオープン化を実施し、データを連携するネットショップも合わせて、帳票出力基盤に「SVF/RDE」を採用した。基幹業務システムの帳票開発は1カ月程度で、ネットショップの帳票も1〜2カ月という短期間での開発を実現した。

 基幹業務システムの帳票出力基盤については「SVF/RDE」を導入したことで、帳票や一覧表などが高速かつ簡単、確実に印刷できるようになった。また、印刷時にトラブルが発生してもプリンタの状況確認や再印刷の作業にも素早く対応できる点、本番稼働後もシステムが一度も止まらない高い信頼性が評価されているという。各部門の担当者が必要な時にRDEから帳票を印刷できる。これによってシステム管理者の作業負荷を削減できるほか、PDFを必要なページ枚数だけを印刷して紙のムダも減少した。

 ネットショップは、運営している菊正宗酒造の直営サイト、楽天市場店、社員向け販売サイトの各サイトからデータベースにデータを取り込み、基幹業務システムと同じSVFの帳票基盤を利用して買い上げ明細書やピッキングリストなどを出力している。文字の出力状態を帳票作成時点でプレビューによってチェックでき、キャンペーンなどでのデザイン変更にも容易に対応できる点が評価されたという。基幹業務システムと共通の帳票出力基盤にすることにより、効率化を図っている。

 菊正宗酒造は、今後に「SVF/RDE」の利用範囲をほかのシステムに拡大することを検討。ネットショップの買い上げ明細書では個人情報保護の観点から、セキュリティ対策も強化していく予定。さらに、これら帳票出力だけでなく、BI・データ活用ソリューション「Dr.Sum EA」を利用した売上データや実販売データの分析・活用も検討しているという。

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