5分で絶対に分かるデータベース5分で絶対に分かる(3/5 ページ)

» 2013年07月26日 09時00分 公開
[林裕一,日本オラクル株式会社]

大切なデータはどうやって守る?

 一般的にDBには、システムが故障しても正しいデータを失わない、データが利用できる状態を保つ、不正アクセスでデータを盗まれないようにするなど、大切なデータを守るための機能が備わっています。

 データの複製(バックアップ)を取得、保管しておいて、何かトラブルがあったときにはそのデータを戻すことができること、バックアップとリカバリ(復旧)ができることはDBMSの基本機能です。ただし、DBのバックアップは、単純に文書ファイルのコピーを取っておくのと同じではありません。DB全体の整合性を保ったまま、複製する機能が必要なのです。

図3 データのバックアップとリカバリは必須 図3 データのバックアップとリカバリは必須

 さまざまな場面で使用されるDBには、利用者が利用したいときに利用できる状態にあること(可用性)も要件として求められます。例えば、オンラインショッピングの仕組みは24時間365日利用できるのが一般的です。その可用性を高めるための手法がいくつかあります。

 システムを構成している部品の故障が少ないものを選ぶというのが最適でしょうが、完全にゼロにするにはコストもかかり現実には難しいです。そこで、DBを構成するハードウェアやソフトウェアを複数用意して、何か障害が発生した場合にはバックアップとして準備した機器に切り替えて、連続運転できるようにします。これを冗長化と呼びます。

 重要な施設では、停電が起こった際に備えてバックアップ電源を準備していますが、それと同じ考え方です。

 セキュリティも大きなポイントです。適切な人に適切な権限設定ができるのもDBMSの基本機能といえるでしょう。例えば、青山さんの個人データは、品川さんには見られないようにする。その逆も然り。ただし、管理者からは、全員のデータが見られるようにする。このような権限を現実世界でのルールに沿って設定できることが好ましいです。

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