東大と日立が共同開発中の超高速DBエンジン、フラッシュストレージで約100倍の処理性能を達成

東京大学生産技術研究所と日立製作所が開発している新型データベースエンジンのデータ検索処理性能が、フラッシュストレージ環境で従来型のデータベースエンジンに比べて約100倍高いことが確認された。

» 2013年08月07日 10時58分 公開
[ITmedia]

 東京大学生産技術研究所と日立製作所は8月6日、研究開発中の超高速データベースエンジンがフラッシュストレージ環境において従来型のデータベースエンジン比で約100倍のデータ検索処理性能を達成したと発表した。

 東大と日立は、2010年3月から2014年3月まで内閣府最先端研究開発支援プログラムによる「非順序型実行原理」でのデータベースエンジンの共同研究開発を実施している。2011年6月にはHDDストレージ環境で従来型のデータベースエンジン比の約100倍のデータ検索処理性能を達成していた。今回はフラッシュストレージ環境でも同様の効果が確認された。

 非順序型実行原理は、喜連川優氏(東京大学生産技術研究所教授兼国立情報学研究所所長)と合田和生氏(東京大学生産技術研究所特任准教授)が考案したもので、データ入出力の要求順序とは無関係な順序で非同期的にデータを処理することにより、ストレージシステムとマルチコアプロセッサの利用効率を大きく向上させることができるという。

 東大と日立は、「今後も超高速データベースエンジンのさらなる性能向上を図り、ビッグデータ利活用によるイノベーションの実現に貢献していく」とコメントしている。

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