パートナー経由の収益を倍以上に 独Software AGMaker's Voice

新たな強化施策「PowerUP Partner Program」を打ち出すなど、Software AGがビジネスパートナー獲得に向けて力を入れている。

» 2013年09月02日 17時22分 公開
[伏見学,ITmedia]

 BPMSOA関連の大手ソフトウェアベンダーである独Software AGが、パートナービジネスの強化に乗り出した。新たなパートナー施策として「PowerUP Partner Program」を打ち出し、2015年までにパートナー経由のソフトウェア収益を現状の20%程度から50%へ引き上げる狙いだ。同社のグローバルパートナービジネスに関する総責任者である、シニアバイスプレジデントのフレドリッヒ・ニューメイヤー氏は「パートナー数を拡大しつつ、サービスの高品質化も進めていく」と鼻息は荒い。

独Software AG シニアバイスプレジデントのフレドリッヒ・ニューメイヤー氏 独Software AG シニアバイスプレジデントのフレドリッヒ・ニューメイヤー氏

 現在、Software AGは、グローバルトップ1000社の7割以上を顧客とし、ユーザー数は250万人以上。売り上げは10億ユーロを超える。昨今は買収戦略を推し進めており、ビッグデータ関連のTerracotta、alfabet、Apama、モバイル関連のMetismoやmetaquark、クラウド関連のLongjump、メッセージングツールのmy-Channelsなどを製品ポートフォリオに統合、さまざまな領域で事業を拡大している。そうした中、さらなる売り上げ増に向けて同社が重視しているのがビジネスパートナーである。

 セールスパートナーやテクノロジーパートナーなど、500社以上のパートナー企業を抱えるSoftware AGは、2012年に一気に約70社の新規パートナーを獲得した。2013年には「新たに50社の獲得を目指す」とニューメイヤー氏は意気込む。うち日本&アジア地域では15社を目標とする。それを実現するための仕組みがPowerUP Partner Programというわけだ。

 同プログラムは、顧客との関係性に基づいたエンゲージメントモデルを確立することで、明確な価値提案を実現するというもの。パートナーシップ領域を大きく「グローバル戦略連携パートナー」「OEMパートナー」「技術パートナー」「教育パートナー」「サービスパートナー」「セールスパートナー」「付加価値再販業者」「委託パートナー」とセグメント化し、それぞれに満足度の高いインセンティブを与える。また、新規パートナーでもコミットメントのレベルを低くしてすぐに収益や利益を上げられるような体制を築いていくとする。このプログラムを軸に、2015年までには100社の新規OEMパートナーを獲得し、Software AG製品を熟知したパートナーおよびコンサルタントを現状の4倍に増やすなどして、パートナー主導でのソフトウェア収益を5000万ユーロに到達させたい意向だ。

 パートナービジネスに対する考え方として、ニューメイヤー氏は「数を増やすのは大切だが、サービス品質を下げてはならない」と述べる。品質を維持、向上させるために、最新技術を習得するためのトレーニングや、カスタマー事例の共有などに一層力を注いでいくとした。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ