顧客の声を正確に掴め! 業務フロー全体にメスを入れたアンデルセンサービス(2/2 ページ)

» 2013年09月03日 08時00分 公開
[伏見学,ITmedia]
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膨大な顧客データをいかに活用するか

 新システムを稼働したことに伴い、アンデルセングループではWebで問い合わせなどを受ける窓口を開設。同社のWebサイト上に設置されたフォームから顧客の声を直接Sm@rtDBに取り込めるようにした。現在、Web経由の問い合わせは月に100件ほどで、内容は従来の電話などとは異なるものが多いという。「顧客の新たなニーズをくみ取ることができるようになった」と小森氏は力を込める。

 問い合わせ全体では、月間で約1000件となり、現在、データベースに登録されているのは16万件近くに上る。

 「今後は、蓄積されている情報から顧客の潜在意識を探れるようにしたい。現状ではまだデータ分析まではできていないが、いずれは分析結果をマーケティングなどの現業部門にフィードバックしていきたい」(堀尾氏)

 また、データを管理する基盤が整ったことによって、顧客データの多様化も進んでいる。そのひとつが、コンタクトセンターのCTI(Computer Telephony Integration)との連携だ。これまで顧客とやり取りした音声データは基本的にコンタクトセンターの中で完結していたが、Sm@rtDBに直接登録するのが可能になったことで、問い合わせ案件ごとにテキストデータだけでなく音声データもユーザーが共有できるようになった。

 「文字情報よりも音声情報を聞きたいという要望が以前から現場部門にあった。この取り組みによって、社員のモチベーションアップや活性化につながっている」(小森氏)

 今後の展開について、お客様の声システムのインタフェースやユーザビリティをさらに向上する必要があるという。例えば、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル対応もそのひとつ。堀尾氏は「社外で業務をする担当者も多いため、モバイルを活用していつでもどこでもリアルタイムなコミュニケーションを実現できるようにしていきたい」と抱負を語った。

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