電子割符で機密データを安全に保管、ソリトンシステムズが新製品

電子割符技術によってデータを分割保存することで、機密性を向上させることができるアプライアンス製品を発表した。

» 2013年09月11日 18時53分 公開
[ITmedia]

 ソリトンシステムズは9月11日、機密データの安全な保管を実現する電子割符ゲートウェイ製品「Tally-WariZen」を発表した。10月2日に出荷を開始する。

 Tally-WariZenは、データを分割して分散保存する電子割符技術を利用するためのアプライアンス製品。法令や業界規制などで長期保管が必要となる重要なデータを、単体では意味をなさない断片に分割し、個々の断片をオンプレミスやクラウドなど異なるストレージに保存することで、機密性を維持したまま保管できるようになる。断片の一部が失われても別の断片からファイルを復元できるようになっている。

 データを分割したり復元したりする操作は、Webベースのユーザーインタフェースで行うため、Webブラウザを持つPCやスマートフォン、タブレット端末などから簡単に利用できる。ユーザー認証はパスワードに加えて電子証明書やワンタイムパスワードなどを併用できる。ファイルの利用権限をユーザーごとに指定することもでき、各操作がログに記録され、管理者に通知することも可能という。

 分割したファイルの断片を保管するストレージではiSCSI、CIFS、NFSのローカルストレージ、WebDAV、同社のファイル転送サービス「FileZen」やAmazon S3を指定できる。分割したファイルが復元できるかを定期的に自動でチェックする機能も用意している。

 製品価格はオープン価格。割符処理対象のデータが1カ月あたり2Gバイトの場合の初年度費用は496万円(TWZ-DX51本体、初年度保守込み)。ストレージ費用別および月間での割符処理対象データ量によるライセンス費用が必要となる。アプライアンスは中規模向けと大規模向けの2種類。

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