【第1回】なぜ私はCCOになったのかVOYAGE流・企業文化構築プロジェクトの全貌(2/3 ページ)

» 2013年10月22日 08時00分 公開
[青柳智士(VOYAGE GROUP),ITmedia]

経営理念を変え、企業文化を変える

これまでの「ビジョン」と「10の価値観」 これまでの「ビジョン」と「10の価値観」

 改革以前のVOYAGE GROUPは、社名がポイントサイト「ECナビ」と同じ株式会社ECナビでした。人材や事業、福利厚生など、1つ1つを見ればオリジナリティがあり良いものでしたが、経営理念と強く結び付いたものではなく、それぞれがバラバラに散らばった状態でした。私自身、CCOとして人事をはじめとしたコーポレート部門を管轄する前は、ECナビなどのメディア事業部門を統括していたこともあり、その良さと課題を事業サイドから認識していました。

 また、当時掲げていた経営理念「技術革新によって情報価値を創造し、消費者主導の世界づくりに貢献する」や、ビジョン「シリコンバレーのベンチャーのように」、さらには「10の価値観」は、言葉としてはまとまっていましたが、事業や組織の成長とともに実態との乖離が生じ始めていました。「消費者主導の世界作りだと、BtoB事業は入らないのでは」「価値観の1つ1つが長い」など、さまざまな理由で社内には十分に浸透していませんでした。

 経営理念が浸透していないと、生まれる企業文化はチグハグになります。結果的に採用や評価の基準も曖昧になり、中長期的に会社とのエンゲージメントが低くなると考え、ここから企業変革プロジェクトを着手しました。

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