BlackBerry、身売りの見送りとソーステン・ハインズCEO退任を発表

社名をRIMからBlackBerryに変更し、建て直しに尽力してきたソーステン・ハインズCEOは退任し、新CEOを探す間、新執行会長のジョン・チェン氏が暫定CEOを務める。

» 2013年11月05日 09時05分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 カナダBlackBerryは11月4日(現地時間)、転換社債を発行し、10億ドルの資金を調達すると発表した。筆頭株主であるカナダの金融持株会社Fairfax Financial Holdingsが統括する企業連合による買収で一度は合意したが、カナダのメディアThe Globe And Mailによると、投資家間の協議が難航し、買収は破談したという。

 Fairfaxが2億5000万ドルの社債を購入し、残りを他の企業連合参加企業が購入する。手続きは2週間以内に完了する見込みだ。完了後、元SybaseのCEO、ジョン・チェン氏が執行会長に就任し、同社の戦略を指揮する。

 また、身売りを含む代替案を検討する特別委員会にも参加した同社CEOのソーステン・ハインズ氏は退任する。

 新CEOを探す間、チェン会長が暫定CEOを務める。

 BlackBerryは1984年、Research In Motion(RIM)という社名で起業し、一時期は米スマートフォン市場の約半分を占めるほどになったが、米AppleのiPhoneや米GoogleのAndroidの台頭でシェアを減らし、直近の米IDCの世界スマートフォン市場調査では、トップ5にも入っていない。6〜8月期の決算(リンク先はPDF)は9億6500万ドルの損失で、前年同期(2億2900万ドルの損失)から赤字が大幅に拡大していた。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ