IDC Japanによると、国内のIT市場に通信サービス市場を加えたICT市場の2013年規模は、前年比0.2増%の25兆1890億円になるという。
IDC Japanは11月7日、国内製品別IT市場の2013年第2四半期(4〜6月)実績および最新の景気動向などに基づき2013〜2017年の予測を発表した。
これによると、2013年の国内IT市場規模は13兆8288億円、前年比成長率は0.1%と予測されている。国内IT市場を構成する各市場の2013年の市場規模は、ハードウェアが前年比成長率マイナス2.8%の6兆3220億円、ITサービスが同1.8%の5兆95億円、パッケージソフトウェアが同4.3%の2兆4974億円となる。国内のIT市場に通信サービス市場を加えた国内ICT市場の2013年の規模は前年比成長率0.2%の25兆1890億円と予測する。
2013年の国内IT市場が横ばい成長となる背景には、2012年のIT市場成長をけん引していたスマートフォン市場のピークアウト、通信事業者によるLTEサービス向け投資の2012年への前倒し、家庭向けPC市場の落ち込みなどによるマイナス要因と、仮想化の進展などに伴うソフトウェア市場、ストレージ市場の成長などのプラス要因が混在していることによるものという。
2012〜2017年の年間平均成長率は0.2%、国内ICT市場の年間平均成長率はマイナス0.4%と予測されている。2017年の国内IT市場規模は13兆9690億円、国内ICT市場規模は24兆6871億円になる。
2012年から2013年の国内ICT市場は、クラウド化の進展とスマートモバイルデバイスの普及が顕著に表れている。しかし、そのスピードは世界ICT市場で起きている変化に比べると大きく立ち遅れており、今後世界との差はますます開いていく傾向にあるとIDCは予測する。ITスペンディング グループマネージャーの廣瀬弥生氏は、「ITベンダーは、国内ITおよびICT市場が、世界レベルで起きている激しい市場構造変化の波に乗り遅れないよう、IDCが定義する第3のプラットフォームに基づく新たな提案を積極的に行っていくべきである」とコメントしている。
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