国内ストレージソフト市場、2017年までの年平均成長率は3.3%――IDC調査

IDC Japanによると、2012年の国内ストレージソフトウェアの売上高は702億4600万円、前年比5.5%の成長となった。2013年は731億5200万円、前年比4.1%の成長を予測している。

» 2013年11月14日 14時43分 公開
[ITmedia]

 IDC Japan は11月14日、国内ストレージソフトウェア市場における2012年の売上実績、および2013年から2017年までの予測を発表した。これによると、2012年の国内ストレージソフトウェアの売上は702億4600万円、前年比5.5%の成長となった。これに対して、2013年は731億5200万円、2012年〜2017年の年間平均成長率は3.3%、2017年の市場規模は824億6,500万円と予測している。

 ストレージソフトウェア市場の成長を支えた要因は2点考えられるという。一つは、東日本大震災を契機に進んでいるデータ保護と災害対策への投資傾向が、応急措置的なものから本格的なシステム更改、増強へと向いていったこと。バックアップ統合やディザスタリカバリ案件の単価が上昇傾向となった。もう一つの要因は、ストレージ運用の高度化に伴うストレージ管理ソフトウェアへの投資が上向いてきたことだという。ストレージ管理ソフトウェアのニーズは2011年から高まる傾向にあったが、2012年もこの傾向が持続したとみられる。仮想化環境への移行によってサーバ統合が進んだことで、パフォーマンスモニタリングなどツールを使用した運用高度化の必要性が高まり、ストレージソフトウェアの売上拡大につながったという。

 2013年以降のストレージソフトウェアの需要についても、サーバ仮想化への移行継続やプライベートクラウドの普及によって高まりをみせるという。サーバ仮想環境へのシステム移行が進み、ミッションクリティカルなアプリケーションも仮想環境で運用される例が増え、なかには仮想環境をさらに発展させたプライベートクラウドにまでインフラ運用の効率化、自動化を進めるユーザーが出てくることは確実だろう。結果としてストレージ運用に対する要件も高度化し、ストレージソフトウェアへの需要は増すと、IDC Japanでは予測している。

国内ストレージソフトウェア市場 売上実績および予測、2009年〜2017年(出典:IDC Japan)

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