Googleのシュミット会長、児童ポルノ対策を語る──YouTube動画検出ツールも

シュミット会長が英Daily Mailに寄稿し、これまでの取り組みで10万件以上の児童ポルノ関連クエリを除去し、来年にもYouTubeが開発中の違法動画検出技術を公開すると語った。

» 2013年11月19日 09時24分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleのエリック・シュミット会長が英タブロイド紙Daily Mailに寄稿した児童ポルノ対策に関する文が11月18日に同紙オンライン版に掲載された。

 これは、英国のデビッド・キャメロン首相が7月にGoogleや米Microsoftなどの大手検索エンジンに対し、さらなる児童ポルノ対策強化を求めたことを受けたもの。

 シュミット氏は、この問題に取り組むために過去3カ月で人員を200人増やしたという。画像検索結果から児童ポルノ画像を排除することは、アルゴリズムだけで実現できることではないとしつつ、アルゴリズムの更新によって10万件以上の関連クエリを除去できたと説明する。

 このアルゴリズム更新は、英語以外の150カ国語にも反映させていく計画。

 アルゴリズムだけでは一般的な児童の入浴写真とポルノ画像の区別がつけられないため、人間によるレビューも行い、違法画像と判断した画像には、一意の電子指紋を追加して表示されないようにしているという。

 また、1万3000以上のクエリについて、検索結果のトップに警告を表示するようにした。

 porn1 Google.ukで「child porn」を検索した結果。Google.comではまだ警告は表示されない

 さらに、傘下のYouTubeで児童ポルノ動画を検出する技術を開発しており、社内で検証中という。来年には他社にもこの技術を提供する計画としている。

 キャメロン首相は同日、こうした取り組みを評価する声明を発表した。

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