定価399ドルのPS4の製造原価は381ドル──IHS iSuppli調べ

米調査会社IHS iSuppliが恒例の原価コスト分析で「PS4」を調査。PS3のようなコスト割れはしていないものの、販売価格との差はわずか18ドルだった。

» 2013年11月20日 07時38分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が11月15日に北米で発売した「プレイステーション 4」(PS4)の製造原価は381ドルで、販売価格との差はわずか18ドル──。米調査会社のIHS iSuppliの調査結果を米AllThingsDが19日に紹介した。

 IHS iSuppliの価格分析は部品と製造コストのみを対象としており、研究開発費、ソフトウェア、ライセンス料、広告宣伝費などは含まれないため、粗利益は18ドル以下になる。

 なお、同社の分析では、「プレイステーション 3」(PS3)はコスト割れしていた。2006年に発売された初代PS3の推定製造コストは800ドル以上で販売価格は599ドル、2009年に発売された薄型のPS3は推定製造コストが336.27ドルで販売価格は299ドルだった。

 iSuppliの主任アナリスト、アンドリュー・ラスワイラー氏は「製造コストと販売価格の差額が10〜20ドルの場合、コンソールの販売で収益を上げるのはほとんど不可能だ」とし、ソニーはPS3時代と同様に「ゲームソフトウェアの販売で収益を上げる戦略のようだ」と語った。

 部品の中で最も高いのはAMD製の「巨大なプロセッサ」で約100ドル、Samsung Electronics製のRAM(16個)が88ドルで、これだけでコストの約半分を占めるという。コントローラーのコストは18ドル。

 詳細な価格分析は19日中にIHS iSuppliから発表される見込みだ。

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