IT支出は通信/メディアと消費者以外の全産業でプラスに、IDC予測

2013年の産業分野別のIT投資では企業の業績回復を背景に、ほぼ全ての業種でプラス成長になる見込みだ。

» 2013年12月10日 11時29分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは12月10日、国内の産業分野別IT市場における2013年上半期の分析と2013年〜2017年の市場規模予測を発表した。2013年は、景気回復による企業の業績改善から多くの企業でIT支出が伸び、通信/メディアおよび消費者以外の全産業(官公庁、教育含む)でIT支出がプラス成長になるとみている。

 製造業では円安の影響から輸出の大きい企業の業績が回復し、IT支出でも堅調な成長を示すという。組立製造では前年比2.1%増の1兆3902億円、プロセス製造では同2.6%増の7381億円となる。情報サービス業も同3.6%増の7927億円となり、スマートフォンやタブレットなどの市場拡大の影響からインターネットビジネス向けインフラの拡充が進みIT支出が伸びるという。

 一方で通信/メディアは、LTEサービス向けの無線インフラストラクチャの整備が2012年に前倒しされてピークとなり、2013年は同4.8%減の1兆9722億円とマイナスになる。消費者も同3.8%減の2兆4718億円で、タブレット&スマートフォンとの競合から特にPC市場が縮小傾向にあるなど成長が鈍化する。

 これらの影響により、IDCは2013年の国内IT市場全体規模が前年比0.1%増の13兆8288億円になる予想。2012〜2017年の年間平均成長率は0.2%で、2017年の市場規模を13兆9690億円とみている。

国内IT市場 主要産業の前年比成長率の推移予測:2012年〜2015年、出典:IDC Japan

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