「データの活用から保護までカバーする」、日本HPがストレージで新戦略

2014年のストレージ事業戦略ではプライマリストレージの性能やバックアップ/リカバリの推進、コストパフォーマンスを企業顧客に訴求していく。

» 2013年12月19日 17時19分 公開
[ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカードは12月19日、2014年のストレージ事業戦略と、バックアップおよびアーカイブ向けのストレージ新製品を発表した。

 まず、事業戦略では(1)3PARシリーズを中核としたストレージインフラの提供、(2)バックアップ/リカバリ/アーカイブのビジネスの推進、(3)中小規模向けにコストパフォーマンスに優れた製品の提供――を掲げる。HPストレージ事業統括本部 事業統括本部長の福岡英治氏は、企業が扱うデータ量は増える一方であり、その対応できるITインフラが求められていると説明し、「プライマリストレージとデータの保護・活用の2つの柱でビジネスを展開していく」と表明した。

 プライマリストレージ領域ではハイエンドおよびミッドレンジ製品において、スケールアウトを特徴とする3PARシリーズのアーキテクチャに統一され、データに増大に柔軟に対応していけるストレージシステムとしてメリットを訴求する。またパフォーマンス志向のニーズに対しては、今年7月に発表したオールフラッシュモデルを推進していくとした。

 バックアップ/リカバリやアーカイブ領域においては、データを適切に保護しつつ、運用に伴うさまざまな負荷の軽減やデータを容易に活用していけるソリューションが重要になるという。バックアップ向けの「HP StoreOnce Backup」では新製品でハードウェア基盤を最新世代に刷新、ソフトウェア機能も大幅に強化した。同社が「次世代連携型重複排除」と呼ぶ新技術を採用し、データの重複排除をサーバとアプライアンス側に分散処理することで、高い効率性とパフォーマンスを両立できるとしている。

StoreOnce Backupシリーズの新製品

 また、重複排除のバックアップ機能をソフトウェアで提供する「StoreOnce VSA」も推進し、同製品をクラウドサービス事業者も利用できるようにした。中小企業顧客のシステムに導入されたStoreOnce VSAと、クラウドサービス事業者のStoreOnceのアプライアンスシステムを連携させる仕組みで、クラウドバックアップサービスを容易に提供できるようになるという。

 アーカイブ向け「HP StoreAll Storage」の新製品では1.6ペタバイト規模のネームスペースを確保したほか、OpenStackのオブジェクトストレージ(Swift)をサポートする。クラウド環境に連携したデータのアーカイビングにも対応していけるという。

 新製品のStoreOnce Backupは最大容量が5.5〜1728テラバイトまで5モデルをラインアップし、同日から販売を開始した。StoreAll Storageでは2モデルをラインアップしており、2014年1月23日に発売する。

StoreAll Storageの新製品

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