NEC、ASEAN防災人道支援調整センターの災害情報システムの強化を支援

インドネシアにある「ASEAN防災人道支援調整センター」のシステム強化策がフェーズ2段階に入り、ICT製品の納入および保守サポートをNECが担当する。

» 2013年12月24日 13時31分 公開
[ITmedia]

 東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の防災分野における協力と調整の促進や、国際機関との連携を目的として設立された「ASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)」が、災害情報通信システム構築プロジェクトを進めている。NECは12月24日、このプロジェクトに参加して、ICTシステムの活用を支援すると発表した

 AHAセンターではASEAN域内の災害時のリスク評価、ASEAN域内の状況の継続的なモニタリングなどを担っており、災害発生時には、域内各国と災害情報を共有し、緊急対応の調整を行う際の司令塔のような存在となっている。今回のプロジェクトは、「AHAセンターの活動強化のための統合ICTシステム構築フェーズ1」に引き続き、同フェーズ2が進行中。これは、日・ASEAN統合基金(JAIF)から約500万ドルの拠出を承認したことを受けて構築したもので、日本の外務省と総務省が連携して参加している。

 フェーズ2プロジェクトの内容は、ASEAN加盟国がAHAセンターに災害支援を依頼し、センターが迅速に処理・集約するためのシステム開発や、AHAセンターおよび各国防災拠点の職員に対してシステム管理・運営のためのトレーニングが予定されている。

 NECはフェーズ2プロジェクトにおいて、IAサーバ「Express5800シリーズ」、ストレージ「iStorageシリーズ」、ネットワーク機器などICT製品を納入。AHAセンターは、一連のプロジェクトで同センターとASEAN加盟10カ国の防災拠点間の強固なネットワーク基盤構築を目指しており、今回のNECの参画で、災害関連情報の迅速な伝達・共有が進んだ。

 NECは、「社会ソリューション事業」に注力していくことを「2015中期経営計画」で掲げており、AHAセンターのシステム強化に今後も協力していく方針だという。

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