Apple、子どものアプリ内購入問題でFTCと和解 3250万ドル支払いへ

子どもがアカウント保有者である親が知らぬ間に勝手にアプリ内購入するのはAppleの請求方法に問題があるとしてFTCがAppleを提訴していた訴訟で和解が成立した。

» 2014年01月16日 07時40分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米連邦取引委員会(FTC)は1月15日(現地時間)、未成年が保護者に無断でApp Storeでアプリ内購入してしまう問題で米Appleを訴えていた訴訟で和解が成立したと発表した。

 FTCは、Appleがユーザーに対し、パスワードを入力すると15分間はアクセスが可能になり、子どもが勝手にアプリやゲームを使ってアイテムを購入できるようになることを事前に通知していなかったことがFTC法に違反すると申し立てていた。

 この和解の下、Appleは子どもがアプリ内で無断で購入したとして払い戻しを求めるユーザーに全額を払い戻す。総額は最低でも3250万ドル(約34億円)になる見込みだ。

 また、今後App Storeでのアプリ内課金を実施する際には、事前にユーザーから告知に基づく同意を得るよう請求方法を改善することが義務付けられた。この改善は3月末までに実施しなければならない。

 この訴訟は、2011年2月、子どもが親が知らない間にApp Storeのゲームで高額の買い物をしてしまう問題を米Washington Postが報じたことを受けた調査で始まった。

 App Storeに限らず、アプリストアで提供しているアプリやゲームには、アプリ本体は無料で、機能やゲームで使うアイテムなどを追加するためにアプリ内で購入するシステムのものが多数ある。Appleは2013年通年のApp Storeでの売上高が100億ドルを突破したと発表しており、“最も成功した製品”として紹介した「Candy Crush Saga」と「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」は、いずれもこうしたアプリ内課金で成り立っている。

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