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» 2014年01月20日 10時00分 UPDATE

データ管理の範疇を超える! 企業のビジネス課題をも解決するオール・フラッシュストレージとは?

企業を取り巻くデータが増加する中にあって、その管理基盤であるストレージの処理能力に悩まされている企業も少なくない。ビッグデータ活用を考える企業ならば、なおさらだ。こうした現状における問題の抜本的な解決に向けて注目を集めるのが、オール・フラッシュストレージ「IBM FlashSystem」だ。大きな特徴は、フラッシュメモリの特徴を最大限生かした専用の設計思想を採用することで、SSDとは抜本的に差別化を図った点にある。

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職人技でのストレージ環境の改善は限界に

 多様なデータの格納先として、もはや企業に欠かせない存在となったストレージ。ベンダー各社はその技術革新に、次の3つの側面から取り組んできた。1つ目が、ビジネスに欠かせないデータを確実に保管するための「堅牢性と可用性」。2つ目が環境変化に迅速に対応するための「柔軟性」、3つ目がより大量のデータを短時間に処理するための「高速性」である。

日本IBM システム製品事業 ストレージ事業部 第四営業部 部長の西川望氏 日本IBM システム製品事業 ストレージ事業部 第四営業部 部長の西川望氏

 このうち、前の2つはデータ保護や管理のための多様な機能が実装されることで確実に成果を上げてきた。だが、最後については、決して満足とはいえない状況だ。事実、処理能力の向上率を見ると、CPUが一貫して年率60%アップを続けてきたのに対して、ストレージは年率5%の向上にとどまり、両者の処理能力のギャップが、システム全体のボトルネックの原因として長らく指摘されてきた。

 この問題に対処すべく、企業では各種の施策が講じられてきた。日本IBMのシステム製品事業 ストレージ事業部 第四営業部で部長を務める西川望氏は日本企業のストレージ環境の改善に向けた取り組みについて次のように解説する。

 「サーバ側のメモリを効率的に使うためのアプリケーションの改善や、分散処理のための構成の見直しなど、日本ではいわば“職人技”で問題を解決しようとする傾向が強い。これにより、確かにITコストのうち、ハードウェアに対する投資割合は諸外国に比べ抑えられてものの、SIと人件費については、逆にはるかに多く負担することを余儀なくされている」(西川氏)

 ストレージの価格あたりの容量は年率60%で伸び続けており、もはやテラバイト級のストレージ環境も珍しくない。こうした中、アクセスログやセンサーデータなど、収集されるデータは右肩上がりに増加。「とりわけ高速処理が求められる分野では、職人技での対応だけではもはや限界に近い」と西川氏は分析する。

 では、この問題にいかに対処すべきなのか。西川氏が提唱するのが、個々のデータの活用要件に基づくストレージの使い分けである。特に、高速処理が求められるデータの管理先として今、多くの企業から注目を集めているのが、フラッシュメモリを用いたストレージである。そうした市場ニーズに対して、日本IBMが2013年4月に発表したオール・フラッシュストレージ製品が「IBM FlashSystem(FlashSystem)」だ。

フラッシュに最適化した設計でSSDの縛りを打破

 FlashSystemの特徴としてまず挙げられるのが、記憶媒体にフラッシュディスクを全面採用することで実現した圧倒的な処理能力の高さである。具体的には、1筐体あたりで一般的なストレージの100倍以上となる45万IOPS、100μ秒という応答時間を実現。これにより、従来からのストレージに関するボトルネックを抜本的に解消することが可能となる。なお、チャネルは8もしくは16Gbpsファイバーチャネル、10GbpsFCoEもしくは40Gbps QDR InfiniBandで接続される。

 昨今、ハードウェアベンダー各社ともこぞってSSD(ソリッドステートドライブ)によるフラッシュストレージを提供している。だが、実はSSDではフラッシュの能力を十分には引き出せないという。

 「ハードディスクを模して動作するSSDは確かに導入こそ容易だが、それ故の縛りも存在する。例えば、フラッシュメモリチップは技術的に複数同時アクセスが可能だが、SSDでは同時に1アクセスしか行えない。その結果、本来は100μ秒程度の応答時間が可能にもかかわらず、SSDでは早くても700μ秒にとどまっている。また、SSD内のメモリチップが1つ壊れただけでも、ハードディスクと同様に全損扱いとなり、大容量化するほどリスクも高くならざるを得ない」(西川氏)

 これらを踏まえ、FlashSystemでは、フラッシュをメモリとして扱うことを前提とした新たな設計思想を採用。従来は処理高速化のために汎用CPUと複雑なソフトウェアで行われていた入出力処理の制御を、メモリ自体の高速性を生かしてシンプル化するための専用FPGA(Field Programmable Gate Array)にてハードウェア処理で実現。さらにメモリモジュール上にFPGAを複数実装することで、分散処理を実現した。こうしたフラッシュに最適化にされた、従来製品の延長上ではない独自のアプローチにより、SSDでは実現が困難な領域である高速処理が極めてシンプルなデザインで可能になっている。

コスト削減や障害対策も万全

 FlashSystemのメリットは、単なる処理高速化にとどまらない。例えば、データベースなどでは処理時間の短縮のため、サーバのノード数(すなわちCPU数)を増やす、サーバ側のメモリを増やす、といったことが行われる。これがそのまま、ソフトウェアのライセンスコストの上昇を招いていた。

 だが、FlashSystemでは「通常でI/O負荷部分が約9割程度まで高速化可能である。その分、ノード数そして、CPU数を減らせるためライセンスコストを半分程度に抑制した顧客が出てきている。また、わずか1Uの筐体に最大で20テラバイト、1ラックに最大1ペタバイトもの高集積率を実現されているため、データセンターのスペースコストの圧倒的な削減も見込める。実際、床荷重の制限のある顧客ではその軽量さを評価して、他社ハイエンドとの競合で選択したという実績もある。

 さらに、ストレージ設計が極めてシンプルなため、導入、構成変更などに起因するコスト負担も大きく削減できる。消費電力も1台あたり300ワット程度と非常に少なく、ある顧客では、年間数百万円の電力費削減になるところも出てきている。

 「パフォーマンスばかりが目立つが、実はTCO削減のソリューションとしても認知いただきたい」(西川氏)

 企業利用を踏まえた障害対策にも余念がない。例えば、フラッシュボード上でフラッシュメモリ単位でのRAID5構成により、障害が発生したチップのデータを、残るチップのあらかじめ準備されている領域に振り分けることで、何も交換することなく同じパフォーマンスでの稼働を維持。さらに、フラッシュボード間でも冗長構成をとる「2D(二次元) RAID」により、極めて高い信頼性も確保されている。

 「シンプロビジョニングやリアルタイムでのデータ圧縮機能など、もともとIBMの提供するストレージ製品群は多彩な機能を持つ。加えて、FlashSystemの提供を開始したことで、処理能力の面でも圧倒的に高いレベルで提供可能となり、企業のあらゆる種類のデータの要求に応えられる、これまでになく充実したラインアップが整った」(西川氏)

2D RAIDとVariable Stripe RAIDで、パフォーマンスに影響なく使い続ける運用を実現 2D RAIDとVariable Stripe RAIDで、パフォーマンスに影響なく使い続ける運用を実現

企業のビジネス課題に合わせたソリューションを提供

 西川氏によると、FlashSystemの発表以来、日本IBMには数多くの問い合わせが寄せられているという。興味深いのは、時間の経過とともに、ニーズに明らかな変化が見られる点だ。当初はビッグデータ解析のための基盤整備やECサイトへの大量アクセスへの対応、バッチ処理時間の短縮など、I/O性能の向上を明確に意識した新規導入の問い合わせが多数を占めた。

 「だが、ここにきて既存ストレージの更改のタイミングでアーキテクチャの見直しをし、、システムの抱える多様な課題解決に役立てたいとの機運が急速に盛り上がっている。技術者の確保が困難な地方の企業ほど、この傾向が顕著だ。裏を返せば、FlashSystemはあらゆる企業で活用の余地が残されていることを意味している」(西川氏)

 2014年には、同社のストレージソリューション「Storwise V5000」、「Storwise V7000」、「System Storage SAN ボリューム・コントローラー(SVC)」とバンドルで提供することによりソリューションとしても充実させるほか、FlashSystem専任の営業部隊を設置してデータセンターにおける他社製品のリプレース需要の開拓にも本腰を入れる計画だ。

予期せなかった導入効果も生まれている

 既にFlashSystemの導入により、大きな成果を上げている企業も少なくない。ある金融機関では顧客数の増大に伴いバッチ処理に必要とされる時間が長引き、月末には業務に影響が生じていたことが問題となっていた。そこで、わずか1台の4テラバイトのFlashSystemを追加して本番データベースを移動させただけで、I/O処理に要する時間が8分の1になり、その結果、バッチ処理時間が5時間にまで大幅短縮。加えて、容量に余裕が生まれ、今後の増強にもフラッシュメモリを追加するだけで対応可能なため、容量不足の心配から解放されることになったのだという。

 また、膨大なアクセス処理への対応のためにFlashSystemを導入したスマートフォン向けゲーム会社では、当初の目的を達成したのみならず、副次的なメリットも享受できているという。ゲームのグラフィックの緻密さは、ユーザーへの訴求ポイントの1つだが、詳細さを増すほど転送すべきデータ量が増え、ストレージが原因のレスポンス低下に見舞われがちだ。そこで、ゲームの事前テストにより、レスポンス低下が確認された場合には、グラフィックを見直す作業を実施していたものの、そのことがリリースを長引かせる要因となっていた。しかし、FlashSystemの導入後は、レスポンスが大幅に改善されたことで、手戻りの発生が大幅に減少。迅速なゲームのリリースも可能になったのだという。

 「開発側の負荷削減は、人的コストの削減に直結し、開発者の満足度も高まる。さらに運用も極めて容易で、運用コストの削減も大いに期待できる。このように、導入した後に実感できるFlashSystemの副次的な効果は、実は極めて広範にわたる」(西川氏)

 西川氏は今年を“フラッシュストレージ元年”と位置付け、フラッシュストレージ市場におけるシェア向上にさらなる力を注ぐ構えを見せる。そこでの他社製品との差別化ポイントが、SSDに対するフラッシュの価格優位性だ。

 「SSDよりFlashSystemが安価でありながら性能が高い点で、IBMは圧倒的に優位な立場にある。当社のストレージで比較しても、3本以上のSSDを収容するのであれば、FlashSystemを選択した方がコスト負担は軽い。大手ベンダーによるSSDを採用したフラッシュストレージの発表が相次いでいるが、これは歓迎すべきもの。オール・フラッシュストレージと言われるカテゴリーが認知された上で、それらとの価格、性能、機能比較を通じ、必然的にIBMの製品が選択されると確信している」(西川氏)

 新たな技術の採用は、特に日本のIT部門において一般的にリスクととらえられがちだが、IBMでは今後3年でFlashSystemに1000億円の投資を行うことを表明。世界12カ所に設置された「コンピテンシーセンター」でさまざまな検証活動を行うなど、備えも万全だ。

 FlashSystemの登場により、ストレージは新時代に突入しつつある。

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提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2014年2月19日

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