モバイルワークとWi-Fi 米国の今と日本のこれから(前編)シリコンバレーの街角から(3/3 ページ)

» 2014年06月19日 08時00分 公開
[河根拓文(AnchorFree),ITmedia]
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危険を認識しながらの利用状況

 日本でも急速な普及が見込まれるWi-Fiですが、世界のユーザーはどのように利用しているのでしょうか。

 AnchorFreeがPhoCusWrightと共同で行った米国の旅行者へのアンケート(2013年実施、対象2200人)によると、80%以上の旅行者、さらに18〜34歳の旅行者では92%が旅先で公共Wi-Fiを利用したと答えています。

 デバイス別にみると、スマートフォンやタブレットによるアクセスがラップトップを大幅に上回っており、「スマートフォンでもWi-Fi」の様子がうかがえます。また、回答者のうち約8割がハッキングなどによるデータの盗難や個人情報の漏えいなどを危惧しており、5割が「オンラインバンキングなどはなるべく行わない」、3割が「デバイスの設定を変える」などの対策を取っているという結果になりました。

 この調査からも、Wi-Fiが便利に使える存在として認知されているという事実が裏付けられました。一方、リスクを危惧して、せっかくの楽しい旅行に制約を受けていたり、「自己責任で」Wi-Fiを利用していたりする実態も同時に浮き彫りになりました。

旅行者へのアンケートの結果より抜粋

 後編では実際に起きてしまった事件や問題の事例を紹介するとともに、Wi-Fiをどう安全に駆使して業務効率をアップしていくべきかを議論します。

著者略歴:河根拓文(かわねたくふみ/Taku Kawane)

セキュリティアプリのHotspot Shieldを全世界で展開する米AnchorFreeにて、プロダクトおよびモバイルマーケティングを手がける。シリコンバレー在住9年。スタートアップからネット系大手企業まで数社を渡り歩いた経歴を持つ。


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