参考までに、今回取り上げた米国政府のオープンガバメント/オープンデータ政策関連文書類を時系列に整理すると、下記のようになる。
発表時期 | 表題 | 内容 |
---|---|---|
2009年1月 | 透明性とオープンガバメント | 透明で開かれた政府を実現する方針を打ち出した覚書 |
2009年5月 | オープンガバメント・イニシアティブ | 「オープンデータ」の概念を組み込んで、国民の参加を促すことを提案する |
2009年12月 | オープンガバメント指令 | 「透明性とオープンガバメント」に基づく政策を具体化する |
2011年9月 | オバマ政権のオープンガバメントへの取り組み:進捗報告書 | オープンガバメントへの取り組み状況をとりまとめる |
2011年9月 | 第1次オープンガバメント国家行動計画 | オープンガバメントによる具体的な公共プロジェクト計画をとりまとめる |
2011年12月 | FedRAMP | 政府機関向けクラウドサービス事業者の統一セキュリティ評価基準 |
2012年2月 | ネットワーク世界における消費者情報プライバシー:国際的デジタル経済におけるプライバシー保護と技術革新の促進 | 消費者プライバシー保護に関する政策大綱 |
2012年5月 | 21世紀の電子政府の構築にあたって | 電子政府戦略に関する覚書 |
2012年5月 | 電子政府戦略 | オープンガバメント、オープンデータへの取り組みを強化する |
2013年12月 | 第2次オープンガバメント国家行動計画 | 第1次計画を踏まえて、新たなオープンデータプロジェクトの計画をとりまとめる |
2014年2月 | 重要インフラのサイバーセキュリティを向上させるためのフレームワーク | 重要情報インフラのサイバーセキュリティの枠組み |
2014年5月 | BIG DATA: SEIZING OPPORTUNITIES, PRESERVING VALUES | 大統領の諮問を受けたビッグデータとプライバシーに関する調査報告書 |
2014年5月 | 米国オープンデータ行動計画 | G8サミットのオープンデータ憲章に基づき、各省庁が推進するオープンデータプロジェクトをとりまとめる |
日本の場合、米国と比較するとオープンデータ利活用の推進策と公共データに関わるプライバシー/セキュリティ対策が必ずしも同期していない点に注意する必要があるだろう。
次回はクラウドソーシングなど、オープンデータを活用した新規事業開発の観点から、ビッグデータのベネフィットとリスクについて考察したい。
宮崎県出身、千葉大学大学院医学薬学府博士課程修了(医薬学博士)。デジタルマーケティング全般(B2B/B2C)および健康医療/介護福祉/ライフサイエンス業界のガバナンス/リスク/コンプライアンス関連調査研究/コンサルティング実績を有し、クラウドセキュリティアライアンス、在日米国商工会議所などでビッグデータのセキュリティに関する啓発活動を行っている。
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