業務ソフト市場は継続成長、製造管理分野で前年比8.6%増に

IDC調査によると、2013年のエンタープライズアプリケーションソフトウェア市場は3057億400万円で、前年比成長率は5.8%となった。

» 2014年07月15日 14時24分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは7月15日、国内エンタープライズアプリケーション(EA)ソフトウェア市場の予測を発表した。2013年は前年比5.8%増の3057億400万円となった。

 セグメント別では製造管理ソフトウェアの成長率が最も高く、前年比8.6%増だった。CRMも同8.3%増と好調で、売上構成比の大きいERM(Enterprise Resource Management)ソフトウェアは4.6%増の1827億6200万円だった。

 同社は、2013年〜2018年の同市場の年間平均成長率を4.1%と予想し、2018年に市場規模が3737億8800万円に達するとしている。主要セグメントの年間平均成長率はERMで3.8%、CRMで4.7%、SCMで4.3%、製造管理で4.5%を見込む。

 また、主要セグメントのSaaS型における平均成長率は、ERMが14.0%、CRMが8.5%、SCMが14.0%となり、これら3セグメント合計の平均成長率は10.6%になると予測している。SaaS型は現状の市場規模がまだ小さいものの、中堅/中小企業ではSaaSによる新規導入が増加傾向にあり、SaaS以外にもユーザー規模にかかわらずIaaSやPaaS環境でのEAソフトウェア利用が拡大しているとみている。今後のEAソフトウェアはクラウドサービスでの利用が伸びていく見通しとなった。

 IDCは、同調査の中で企業が業務効率化などを目的に、EAソフトウェアへの投資を継続していき、市場も堅調推移していくだろうと指摘。ベンダーの商品戦略ではオンプレミス製品と同じ機能をSaaSで提供するのではなく、業種特化型の高付加価値なEAクラウドサービスの展開が重要なポイントになるとしている。

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