新製品は最大でPCとAndroid端末をそれぞれ10台、Windowsのファイルサーバ1台を保護する。
カスペルスキーは7月17日、法人向けのセキュリティ新製品「カスペルスキー スモールオフィスセキュリティ」と事業戦略などを発表した。新製品は同日から同社オンラインストア、8月から店頭で販売する。
カスペルスキー スモールオフィスセキュリティは、小規模オフィスユーザーを対象としたもの。セキュリティ機能ではマルウェア対策のほか、パスワード保護やオンライン決済の保護、ファイルやフォルダの暗号化などを備える。
コーポレートマーケティング部長の松岡正人氏によれば、同社が2012年に実施した調査で中堅・中小企業(SMB)の66%がファイルサーバにウイルス対策を導入していないことが判明。「実は2010年にSMB向け製品を発売したが、全く売れなかった。市場調査で分かったのはセキュリティに詳しく無くても導入しやすく、使い勝手が良いこと。新製品はこれらの点を反映させた」という。
また、8月以降にVMware向け仮想化セキュリティ製品の最新版「Kaspersky Security For Virtualization 3.0」も提供し、新たにVMware vSphere 5.0に対応させる。
2013年の事業動向について代表取締役社長の川合林太郎氏は、2012年比98%の成長を達成したと説明。2014年1〜3月期も前年同期比で89%増となった。2013年4月に福岡市に九州営業所を開設したところ、九州地区の売り上げは約10倍に増加したという。「もともと国内シェアが小さいが、それでも高い伸びを達成できた」とし、2014年4月には大阪市に西日本営業所も開設した。
パートナー企業もこの1年で89%増え、4月現在で300社以上に達した。特にインフラ系につよい企業との提携が広がっており、「今後はSMBやクラウド利用でのセキュリティ向上の支援を強化したい」という。
今後の製品展開では上述の新製品のほか、2014年10〜12月にモバイル向けセキュリティアプリの最新版、2015年1〜3月期に管理ツールやWindows向けセキュリティ製品のアップデートを行うとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.