フコク生命、顧客DBと業務プロセスの刷新で対応時間を短縮

コールセンターシステムと連携する「お客さまDBシステム」の構築により、問い合わせ対応に要する時間を短縮したという。

» 2014年08月21日 17時19分 公開
[ITmedia]

 富国生命保険(フコク生命)は8月21日、年間60万件に上る顧客から問い合わせなどに対応するために個々の契約情報などを管理する「お客さまDB(データベース)システム」を刷新したと発表した。日立製作所グループが構築を支援している。

 新DBは富国生命が利用している沖電気工業のコンタクトセンターシステム「CTstage」と連携し、対応時における顧客の特定と契約内容などの照会作業を大幅に迅速化する。これによって顧客サービスの品質向上と業務効率化を実現した。

 以前はコールセンターで顧客から問い合わせを受けると、まず担当者が氏名や電話番号を聞き取って個人を特定し、その後に契約管理システムで契約内容を確認、さらに過去の問い合わせ内容を「お客さまDBシステム」からも照会していた。異なるシステムに登録されている内容を別々の端末を使用して確認していたため、問い合わせ対応における顧客の待ち時間が数分間もあったという。

 新システムでは情報の照会作業が一本化された。通話開始時点で電話番号から各種情報を即座に特定できるようになり、顧客の待ち時間が大幅に短縮された。また、新規契約や契約内容の確認などの内容に応じて該当部署への対応依頼業務を自動化している。人事情報とも連携し、部署や職位に応じたシステムのユーザー権限を自動で割り当て、システムのユーザー管理業務も自動化した。これによって、社内業務の効率化と生産性の向上も図られているという。

システム概要

 「お客さまDBシステム」は日立ソリューションズ西日本のステータス管理システム「Hi-PerBT SmartKIT」をベースに、日立製作所と日立ソリューションズが構築。富国生命では日立の「汎用解析システム」も利用してデータ抽出機能を強化し、申し出の傾向分析調査に活用している。

 今後、富国生命ではWebサイトへの問い合わせやアンケートハガキなどの情報も自動的に「お客さまDBシステム」へ反映させる予定。さらに、約1万人の営業担当者がタブレット端末から情報参照できるようにして、きめ細やかな営業活動を支援する可能にしていくという。

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