アイシン精機、グループ企業の環境対策を管理するクラウド型システム構築導入事例

全グループ企業を対象に環境パフォーマンスデータを収集、管理するクラウド型の環境情報システムを構築している。

» 2014年09月08日 18時00分 公開
[ITmedia]

 自動車部品メーカーのアイシン精機が、海外を含むグループ企業でのエネルギー使用量や温室効果ガス排出量など環境パフォーマンスデータを集中、管理する環境情報システムを構築した。2014年7月から国内のグループ企業67社に展開しており、2015年4月から海外のグループ企業64社で運用を開始、順次全グループ企業に展開する予定。これを手掛けたNECが9月8日に発表した。

 アイシン精機は、2011年4月に「第5次アイシン連結環境取り組みプラン」を策定。海外拠点を含む全グループ企業に、環境情報システムの利用範囲を拡大することとしていた。新システムには、NECが自社利用していたシステムを製品化した環境パフォーマンス管理システム「GreenGlobeX」を活用。プライベートクラウド型で構築された。

 新システムの導入でアイシン精機は、グループ全体の環境パフォーマンス実績の月次管理や、事務局での実績集計業務の効率化や改善活動業務へのシフトなどを実現する。現地単位(ガロン、フィートなど)・通貨での入力、画面の日本語・英語・中国語表示や年度・年表示に対応し、インターネット環境さえあればどの拠点からでも利用できる。従来の環境情報システムはイントラネットで運用されていたため、イントラネット未接続の拠点は表計算ソフトで作成した環境パフォーマンスデータをメールで送付し、事務局がシステムに入力していたため、報告書作成などに要する業務負担の増大が課題になっていた。

 新システムは海外拠点からの環境パフォーマンスデータの収集・集計業務を効率化や、クラウド化によるシステム運用コスト削減に大幅な効果があると見込まれている。またこのシステムでは、環境管理に関する拠点間での意見交換を支援する双方向コミュニケーション機能や、ノウハウや基準を一元管理する公開情報機能、多段階承認機能などをアイシン精機が独自に追加開発している。

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