SDNやSDS…… 「ソフトウェア定義のxx」に対するユーザーの関心は?

ITインフラ領域ではソフトウェア定義の「SDxx」が盛んに提唱されているが、ユーザー企業側の関心はいかに――。

» 2014年09月11日 12時35分 公開
[ITmedia]

 昨今のITインフラ領域では「SDN(Software-Defined Network)」をはじめとする「SDxx(ソフトウェア定義のxx」なる言葉が持てはやされている。IDC Japanは9月11日、「Software-Defined Infrastructure(SDI)」に対する国内企業の意識調査の結果を発表した。

 同社は、SDIを「サーバ、ストレージ、ネットワークのコンピューティングリソースを最適に活用できるようソフトウェアでコントロールし、ITインフラ全体の運用管理を自動化するためのアーキテクチャ」と定義。SDIの構成要素にSDNやSDS(ソフトウェア定義のストレージ)があり、インフラ全体ではVMwareが「Software-Defined Data Center(SDDC)」、IBMが「Software-Defined Environment(SDE)」といった言葉でSDIの世界観を表現している。

Software-Defined Infrastructure(SDI)実現に対する意識、出典:IDC Japan

 調査ではIT部門にSDIの実現に対する意識について質問。14.6%が「SDIを実現したい」と回答し、28.5%は「概念には共感できるが、実現できるかどうかはまだ分からない」、26.6%が「概念には共感できるが、実現は非常に難しいと思う」とした。SDIの概念に共感する企業は半数以上あるものの、実現性については懐疑的であることが分かった。

 SDIを「実現したい」「概念に共感している」とした企業が期待する点は、「ITインフラにかかるコストを大幅に削減できる」が49.6%で最も多く、「自律的な運用によってIT管理者の人数を大幅に削減できる」(41.2%)が続く。以下は「拡張性/柔軟性が非常に高くなり、多種多様なアプリケーションが稼働できる」(32.3%)、「さまざまなクラウドサービスと連携して一元管理することができる」(26.7%)が続いた。

 SDIの実現でIT部門に求められる取り組みには、「中長期的なIT戦略の立案」(44.6%)、「IT部門の地位/権限を向上させ実現に向けたプロジェクトを主導する」(35.1%)、「経営層に対して企業競争力向上のための必要性を認識させる」(27.9%)といった回答が寄せられた。

 調査では7月に国内企業・組織を対象にアンケートを行い、515社から有効回答を得た。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ