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» 2014年11月12日 09時00分 UPDATE

北日本銀行が店舗向け新システムを導入、ITの力で“待ち時間”は減らせるか?

北日本銀行が日立のシステムを用いて、営業店舗向け新システムを構築。業務の効率化を通して、客の待ち時間を減らそうとしている。

[池田憲弘,ITmedia]
photo 新営業店システムを導入した北日本銀行 緑が丘支店(出典:北日本銀行)

 「この長い銀行窓口の待ち時間、どうにかならないの?」

 口には出さずとも、このように思っている人は多いのではないか。最近ではITシステムを刷新することで、客の待ち時間を減らそうと工夫する銀行もある。

 東北を中心に展開する第二地銀の北日本銀行は、11月10日から“待ち時間を減らす”取り組みに着手。日立製作所が提供する統合チャネルソリューション「FREIA21 for NEXTBASE」を用いて新営業店システムを構築し、事務作業の効率化を通じて来店者の利便性を高め、待ち時間を減らすことを目指す。

日立の「NEXTBASE」を継続採用

 同行が新システムの導入を検討し始めたのは2013年6月のこと。老朽化が進んだ業務用端末を交換し、性能を上げたいというニーズのほかに、震災の影響もあったという。「2011年の東日本大震災でPCなどの端末の多くが壊れてしまった。震災後にすぐに機器を補充したものの、台数もギリギリで運用が大変という状況が続いたため、機器とともにシステムも刷新しようという話になった」(北日本銀行事務システム部 辻氏)

 性能の比較検討や導入した銀行の視察など、ベンダーの選定には4カ月かかり「ここが一番大変だった」と辻氏は話す。選定の結果、従来使っていた日立製作所の基幹システム「NEXTBASE」を継続して利用することにした。

photo NEXTBASEのシステム

 NEXTBASEは勘定系や外接系といったシステムを、地域金融機関向けの共同利用型として提供するサービス。これまで使っていて苦情などがなかったという実績や、機器の使い勝手を大きく変えずに済むといった理由のほかに、NEXTBASEが共同利用型のサービスであることもポイントになったという。

 「NEXTBASEは10以上の銀行が採用しているが、さまざまな地銀の意見を統合し、機能の変更や改善が行われるところがいい。銀行間のコミュニケーションも生まれる」(辻氏)

業務をスピードアップする支援機能

 新システムの導入で追加された機能は大きく分けて3つある。まずは「事務作業支援機能」だ。新規口座の開設など複数のオペレーションや処理を伴う事務作業の流れを端末画面上に表示する「事務フローナビゲーション機能」を導入。端末と事務規定システムを連携し、画面上へ事務規定や操作マニュアルを表示させることで、事務作業のスピードアップとミス防止を狙う。

 次にワークフローを利用した「検印機能」。責任者の承認を必要とする取引について、従来は磁気カードを用いて検印していたが、新たにPC上で承認登録を行える検印ワークフロー機能を採用した。窓口行員が検印時にフロア内を立ち歩く手間を削減し、客の待ち時間短縮につなげるという。

 3つ目は「情報系連携機能」だ。窓口で各種手続きを行う際、端末に入力した口座番号をもとに、取引画面に顧客属性を自動表示する情報系連携機能を導入した。顧客に合わせた対応が可能となり、営業活動の強化ができる。このほか、現金入出金機や通帳伝票プリンタといった端末機器を刷新するなど、事務作業の効率化を図った。これにより、客の待ち時間を減らせる見込みだ。

 「もちろん機能が追加されたからといってすぐに効果が表れるわけではない。今後、利用者のフィードバックを基にした機能の改修や、有効活用のための研修などを行いながら、利用を促進していくことになる。お客様の待ち時間やオペレーションミスの数などが、導入の効果を評価する指標になるだろう」(辻氏)

 新システムは11月10日に緑が丘支店(岩手県盛岡市)に導入したあと、11月17日を目処に別の支店でも新システムの稼働を開始する。この2支店をテストケースとし、2015年6月までに全支店に展開する予定だ。

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