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» 2014年12月02日 16時00分 UPDATE

発売20年、ハイブリッドクラウド基盤へ進化:NEC、「Express5800」にクラウド利用権付き新商品 中堅中小企業のクラウド化を支援

NECが、発売20周年のIAサーバ「Express5800シリーズ」にクラウド基盤3年間利用権を付加したハイブリッドクラウド対応モデルを新規投入。中堅中小企業のクラウド化を後押しするパッケージに仕立て、Express5800ブランドで販売する。

[岩城俊介,ITmedia]

 現在、ICTシステムにおける企業のクラウド活用が急速に進んでいる。Webサーバやバックアップサーバ、メール/企業コミュニケーション、業務管理、営業支援など、自社でまかなうオンプレミス型運用に対し、これら業務システムをクラウド環境へ移行し、運用コストを削減する動きが大企業を中心に本格化している。

 IDC Japan調べによると、企業のIT投資におけるクラウド比率は2017年に1割を超えると想定される。市場規模も、約14兆円規模で2018年までほぼ増減なしに推移するとみられる国内IT市場予測に対し、国内プライベートクラウド市場は2018年までに29.7%増、同パブリッククラウド市場は24.6%増、パブリック/プライベートを含むクラウド市場は28.6%増の伸びをみせると予測される。

photo 2017年までに企業のIT投資におけるクラウド比率が1割を超えると予測

 一方、専任の運用管理者を置くのが難しい中堅中小企業は“まだこれから”の状況だ。クラウド導入における初期設定や運用方法の変更、システム移行作業など、クラウドへの切り替えに対する課題がある。クラウド環境に運用面のメリットを見いだせるのは知りつつも、オンプレミス環境が現役で稼働するシステムもある都合上、切り替えはすんなりとは進められない。つまり、中堅中小企業へリーチするには「従来型(オンプレミス型)システムと、クラウド型システムの使い分け」がカギになると言われている。

photo 積極的にクラウドしたい業務と、従来の個別システムに適した業務が混在している現状がある

パッケージ型のクラウドサービスを新規追加、狙いは中堅中小企業のクラウド化を後押し

 NECは12月2日、IAサーバ「Express 5800シリーズ」のラインアップ拡充を発表。性能を従来モデル比で50%向上させた従来型(オンプレミス型)サーバ3製品に加え、NECのクラウド基盤の3年間利用権とクラウド環境のハードウェア構成をパッケージにした「Express5800/Cloud Model」を新基軸のラインアップとして追加した。同日より販売開始、2015年1月26日に出荷をはじめる。

photo オンプレ型製品は2Wayラック2機種(エンタープライズ/データセンター向け)と2Wayタワー1機種(オフィス、店舗向け)を追加。運用の省力化と効率化のための新デザインコンセプトを取り入れた。価格は29万4000円から(タワー型Express/T120f)

 Express5800/Cloud Modelは、クラウドへ置く(物理的に占有できる)ハードウェアとクラウド基盤「NEC Cloud IaaS」の3年分の利用権をセットにした商品に仕立てた。CPUやストレージ、OS、ソフトウェアなど全50種類のラインアップからユーザーのシステム環境に合った構成を選択し、NEC Cloud IaaSの環境で利用できる。既存のオンプレミス型サーバとともに一元管理できるクラウドサービス管理機能とセルフサービスポータル基盤を備え、これから導入する中堅中小企業のクラウド化を後押しするのが狙いだ。価格は35万6100円から。

photo 「Express5800/Cloud Model」のコンセプト。データセンターへ設置するハードウェア構成とNEC Cloud IaaSの利用権をパッケージ化した
photo Express5800/Cloud Modelの特長

 現環境からオンプレミスとクラウドサービスを連携したハイブリッドソリューションの提供も推進する。Windows Server 2003のサポート終了の機会も関連し、Express5800/Cloud Modelには、例えばファイルサーバを稼働状態のまま移行できる「ファイルサーバ移行ソリューション」(2015年1月提供予定)、災害発生時のデータ消失リスクを低減する「バックアップソリューション」(2015年度上期提供予定)、オンプレとクラウドの冗長構成で障害発生時に備える「BD/DRソリューション」(2014年上期提供予定)なども用意する。

 「中堅中小企業のお客様に向け、安心、高品質なクラウドサービスをもっと身近に導入いただけるようなソリューションになることを主軸に製品化した。NEC Cloud IaaSの利用権を3年分一括としたパッケージにより、クラウド基盤の運用コストを固定化できる、つまり“費用対効果を見える化”できる。クラウド基盤は柔軟にリソースを変化できるのもメリットだが、コスト管理ニーズや新規投資の予算化を容易にできる固定プランのニーズも多かった。もちろん、追加パックなどでリソースをアップグレードしたり、市場ニーズや市場状況による価格の見直しなども検討の範囲にある」(NEC プラットフォームビジネス本部長の浅賀博行氏)

photo Express5800/Cloud Model製品概要
photo NEC執行役員の石井正則氏

 「Express5800は発売より20周年を迎える。NECのプラットフォームは、その時代時代に合わせ、お客様の要望を組み入れながら進化してきた。市場変化に応じて他者にはないこだわりがあったからこそ20周年を迎えられたと思う。NECは、企業のIT投資意欲が一気にクラウドへ移るというより、従来型とクラウド型の混在が続くとみている。そういった中でお客様のニーズにいかに応える商品を提供できるか。それが今回のラインアップ、特にクラウドモデルをExpress5800ブランドで投入する理由につながる。順次クラウドへ、の考えを持つ中堅中小規模の企業に向けた。クラウドシステムは伸びているカテゴリだが、まず大規模企業から進んでいるのが現状で、中堅中小規模の企業はオンプレ環境をまだ必要とする例もまだ多い。まだ仮想化によるシステム統合が精一杯という状況と思うが、クラウドモデルなどの取り組みによってクラウド化への道を支援したい。これからクラウドの波が来ると思っている」(NEC執行役員の石井正則氏)


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