AppleとIBM、iOS向けビジネスアプリをまずは10本リリースIBM MobileFirst for iOS

7月に企業向けモバイルでの大規模提携を発表したAppleとIBMが、その第一弾として業種別ビジネスアプリ10本をリリースした。今後「IBM MobileFirst for iOS」として100本以上のアプリを提供していく。

» 2014年12月11日 06時58分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Appleと米IBMは12月10日(現地時間)、企業向けiOSソリューション「IBM MobileFirst for iOS」の第一弾として、10本のiOSアプリをリリースしたと発表した。

 両社は7月に、企業向けモバイルサービスでの大規模提携を発表しており、これはその取り組みの第一歩になる。この提携は、IBMのビッグデータと分析機能をiOS端末(iPhoneおよびiPad)で利用できるようにするというもので、共同開発した業種別アプリとiOS向けに最適化したIBMのクラウドサービスを、それらを利用できるようにカスタマイズした端末とともにIBMが顧客に販売する。既に米Citi、加Air Canada、米Sprintなどがサービスを導入している。

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 今回リリースされたアプリは、旅行(2本)、金融(2本)、小売(2本)、保険(1本)、通信(1本)、政府(2本)向けだ。

 例えば小売業者向けのアプリ「Sales Assist」は、顧客のプロフィールをチェックし、購買履歴に基いて購入のアドバイスをしたり、在庫の確認、店内の商品の位置確認、店外在庫の出荷手配などをサポートする。

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 これらのアプリは顧客向けにカスタマイズされ、アップデートはIBMのiOS端末向けクラウドサービス経由で実施される。IBMはまた、「IBM MobileFirst Platform for iOS」としてIBM Cloud Marketplaceのクラウドストレージ、データ分析、端末管理、アプリ管理、セキュリティをiOS端末向けに提供する。

 Appleのワールドワイドマーケティング担当上級副社長のフィル・シラー氏は発表文で「これはiPhoneおよびiPadのエンタープライズへの大きな一歩だ。(中略)ビジネスはモバイルにシフトしている。AppleとIBMは、企業をサポートするために最もスマートなデータ解析サービスと世界一のテクノロジーを協力して提供していく」と語った。

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