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» 2015年02月10日 09時00分 公開

30年の老舗教育基幹システム「キャンパスプラン」がAzureを選んだわけ

この1月、30年の歴史ある教育系基幹システム「キャンパスプラン」がクラウドサービスを開始した。教師や生徒の個人情報を安全に預かるためにMicrosoft Azureを選んだ理由は。

[末岡洋子,ITmedia]
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 電子黒板や教育用タブレットなどの影に隠れがちながら、今や教育分野のIT化に欠かせない存在になりつつあるのが教育機関向けの基幹システムだ。

 京都を拠点とするシステムディは、1985年から学校など教育機関向けの基幹システムを開発する老舗ベンダー。学校ならではの人事や給与、固定資産情報などのシステムを含む法人系、学績・教務、学生募集などの情報システムを含む学務系の機能を備えた「キャンパスプラン」の提供で知られている。

 特徴は、学校ならではのニーズに細やかに対応している点だ。例えば法人系では、科学研究費や寄付金といった教育機関向けの情報管理機能を搭載。学務系では、生徒のステータスが「入学希望者」から「出願者」「在学生」「就活生」「卒業生」と変化しても一元的に情報を管理できる仕組みを用意している。

 そんなキャンパスプランは、情シス担当が少ない教育機関で“学校ならではの機能をカスタマイズをすることなく使える”ところが好評を博し、発売以来、全国900校以上の導入実績があるという。

 システムディはこの1月、30年にわたってオンプレミスのサービスとして提供してきたキャンパスプランのクラウド化に踏み切った。教育機関からの要望が増えてきたことが、その理由だ。

“コストを抑えながら安全な運用”を望む教育機関に応える

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 クラウド型サービスは、利用した分の料金だけを支払う従量課金や、利用期間に応じて料金を支払うサブスクリプション形式など、柔軟な料金体系で提供できるというコスト面のメリットがある。こうした課金方法が、教育機関のニーズにはまったのだ。

 クラウド型サービスは、オンプレミスのサービスと異なり、専用サーバーを購入する必要がなく、初期導入コストを抑えられる。また、月単位で利用料金を支払えるクラウドのほうが、巨額のソフトウェアライセンス料を支払うことになるオンプレミス型に比べて予算の執行がしやすい面もあるという。さらに教育機関には、学生が履修登録をする4月や冬の入試時期などといった明確な繁忙期があり、クラウドならその時期だけリソースを増やすといった柔軟な使い方ができる点も注目されている。

 システムディ 学園ソリューション事業部の井口準氏は、「専任のシステム管理者が不要になる」点もメリットだと話す。教育機関では、システム管理や情報システムの担当者が十分に確保できないケースも多く、導入から設定、アップデートなどのメンテナンス作業が不要になるクラウド型サービスは、職員の負担軽減につながるという。

クラウドプラットフォームにMicrosoft Azureを選んだわけ

 クラウド型サービス開始に向け、システムディではまず法人系に含まれる事務処理システムをクラウドに載せ、その後、MicrosoftのクラウドプラットフォームであるMicrosoft Azureを採用して法人系と学務系の両サービスをクラウド化。最新版となる「キャンパスプラン Ver 7.5」を「キャンパスプラン for Azure」として、1月から提供を開始した。

 キャンパスプランをクラウド化する際のプラットフォーム選びは、慎重に行う必要があったと井口氏。教員の業績や給与、生徒の学績管理や成績などといった重要な個人情報をクラウド上に預かることになるからだ。

 いくつかのクラウドプラットフォームを比較した上で選んだのが、日本マイクロソフトのMicrosoft Azureだった。東日本と西日本の国内2カ所にデータセンターを持ち、バックアップや災害時のディザスタリカバリ対策を講じていることが決め手になったという。「個人情報を海外サーバに預けることなく、国内法が適用される環境下で安全に利用できるため、学校側にも安心してもらえる」(井口氏)というのも理由の1つだ。

 キャンパスプランはもともと「SQL Server」などのMicrosoft技術を利用して構築していたので、Microsoft Azureとの相性もよかったようだ。井口氏によれば、Microsoft Azureの採用を決めてから動作検証までに要した時間は半年だったという。


 システムディはキャンパスプラン for Azureの初年度導入目標を30校としており、すでに10校が検討中という。井口氏は「サービスをオンプレミスとクラウドで提供することで、既存顧客には新たな選択肢を用意でき、新規顧客開拓にもつながる」と、ユーザー規模の拡大に期待を寄せている。

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