富士通が全社内システムの基盤をクラウド化、5年でTCOを350億円削減

国内外にある640システムを5年がかりでOpenStackベースのクラウド基盤に移行する。

» 2015年02月18日 12時41分 公開
[ITmedia]

 富士通は2月18日、グループ国内外で稼働する全ての社内システムを5年間でOpenStackベースのクラウド基盤に移行させる計画を発表した。月内にもコーポレート系の2システムから移行を開始する。

 移行対象は、国内の約450システム(サーバ約8000台)と海外の約190システム(同約5000台)の計640システム(約1万3000台)で、今後5年をかけて順次実施する。完了後にはグループ全体で5年間に約350億円のTCO削減を見込む。

 同社はレガシーシステムを含む大規模で複雑なシステム群をビジネス環境の変化に柔軟に即応できるシステムに近代化させて、さらなる効率化を目指すと説明。移行先のクラウド基盤は自社開発を中心に、一部は企業顧客を共同で実証を踏まえた開発も行い、2015年度中にサービス提供するという。開発などで得られたノウハウはリファレンス化し、顧客へのソリューション提案やシステム構築、運用にも活用する。

 移行するシステムは、CRM/販売支援やSCM/ECM、人事・経理などのコーポレート系システム、グローバルコミュニケーション基盤などの共通システムなど。特に2012年からクラウドを利用して展開するグローバルコミュニケーション基盤は、約540社17万人が利用しており、2013年度は2010年度比でコストを30%削減するなど実績が出ているという。

グローバルコミュニケーション基盤のイメージ(富士通より)

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