教職員のIT機器管理も「後回し」はダメ 清泉女子大学のITガバナンス改革イメージダウンにつながるリスクを未然に防ぐ(1/2 ページ)

大学のICT投資は、学生の学習や研究の効果を高めるため──が優先かもしれない。ただ、昨今のITリスクをかんがみると、職員の環境改善も当然後回しにはできない。情報の漏えいやソフトウェアの不正使用など、大学のイメージダウンにつながるリスクも未然に防ぎたい。同校はITガバナンス改革のため、どんな取り組みを行ったのか。

» 2015年02月27日 14時46分 公開
[ふじいりょう,ITmedia]

 東京都品川、旧島津公爵邸があった小高い丘にキャンパスを構える清泉女子大学。大正時代に建てられたイタリアルネサンス風の西洋館を中心とした緑豊かな環境で、少人数教育を実践しているキリスト教系の女子大として知られている。

photo 清泉女子大学のWebサイト

 昨今、文教分野にもマルチデバイスでの活用が進んでいる。清泉女子大学もITガバナンスの必要性から、富士通システムズ・ウエストの文教ソリューション「IT Policy N@vi education」を導入し、教育現場にふさわしいICTガバナンスの管理・運用モデルを構築した。

 IT Policy N@vi educationは、Webダッシュボードで「セキュリティポリシー」「IT資産統制ポリシー」「エコポリシー」「運用管理ポリシー」、計4つの遵守状況や分析結果を確認できる。

 「大学のICT投資は、PC教室など学生の学習効果を高めるものが優先となり、教職員のものの資産管理や効率的な運用は後回しになりがちでした。必要だけど先延ばしに、こんな状況でした。協力要請があったことをきっかけに、これを着手しようと決めました」(清泉女子大学 情報環境センター係長の与田達浩氏/出典:富士通システムズ・ウエストWebサイト)

課題

  • 学習環境へのICT投資が優先され、教職員のハード・ソフトの資産管理が充分にできていない
  • 業務用ソフトウェアへの投資に無駄があった。セキュリティリスクにつながる主観的な「個の管理」も改善したかった


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