経営とITの効率化を実現! 事業の中核システムをIaaSへ移行した明治フレッシュネットワーク

食品の明治グループで卸売業を展開する明治フレッシュネットワークは、ITシステムの効率化とスピードアップのためにビジネスの中核を担うシステムをクラウドへ移行、運用体制の最適化も実現します。

» 2015年03月02日 10時00分 公開
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業種 卸売・小売業・飲食店
業務 物流、営業・販売、マーケティング
製品 運用管理、情報分析/ビジネスインテリジェンス
ソリューション・サービス プラットフォームサービス、情報活用ソリューション・BI

 日本全国で牛乳や乳製品といった食品の卸売業を展開する明治フレッシュネットワーク株式会社様(以下、明治フレッシュネットワーク様)。経営の効率化を目指す同社は、ITシステムの効率化とスピードアップのため、クラウドの活用を決断しました。採用したのは、NECのクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」です。単に基盤サービス(IaaS)を提供するだけでなく、システムの改修や移行、運用までを任せられるNECの総合力が採用の決め手となりました。段階的な移行プロジェクトは、現在も進行中ですが、わずか5人の運用体制で対応できる上、移行完了後は5年間でトータルコストを約2割削減できると見込んでいます。

事例のポイント

課題

 販売力を強化するため人員の強化や経営の効率化は必須。IT環境についても、システムのコンパクト化、スピードアップ、見えないコストである運用工数の削減などが課題となっていました。

 システムのクラウド化の際、IaaSを提供する事業者と、システムの改修・移行に携わるインテグレーターが別々だと、トラブルが発生した場合の責任の所在があいまいになったり、問い合わせ窓口が分散するといった懸念がありました。

 販売力強化のため、営業担当者自らが販売情報を分析するBIツールを利用していますが、従来は年間販売実績の帳票データ抽出だけで数十分を要するなど、性能や使い勝手に問題がありました。

成果

 業務の中核を担っている3つのシステムをクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」に移行。わずか5人で運用できる上、移行完了後5年間でトータルコストを約2割削減できると試算しています。

 NECは、サービスの提供からシステムの改修、移行作業、移行完了後の運用までワンストップで対応可能。システム構築やクラウド移行の経験も豊富で、安心して任せることができました。

 NEC Cloud IaaSの導入に合わせ、BIツールである「InfoFrame Dr.Sum EA」を採用。数億件規模の大量の販売データを幅広い観点で高速に分析することが可能となり、営業担当者などの業務の効率化、提案力の強化への貢献が期待できます。

導入前の背景や課題

販売力を強化するためにITシステムの効率化とスピードアップを目指す

倉持氏 明治フレッシュネットワーク株式会社 管理本部 情報システム部 企画グループ 倉持篤司氏

 明治グループの販売会社の統合によって新たに誕生した明治フレッシュネットワーク様。新鮮で高品質な牛乳・乳製品などを扱う食品卸売会社として明治グループの販売力を担っています。

 現在、食品卸売業界は、業界再編を経て巨大化した「メガ卸」の台頭によって競争が激化。品質の高いサービスの実現とさらなる経営の効率化が重要な課題となっています。

 「競争を勝ち抜くために、当社は従来からの強みであった『地域密着型営業』をさらに徹底。小売店様に市場動向や商品に関するきめ細かな情報を提供するなどして、販売力の強化を目指しています。経営の効率化は、そのための余力を生み出す重要な取り組みです」と同社の倉持篤司氏は話します。

明治フレッシュネットワーク株式会社 管理本部 情報システム部 運用グループ 黒澤浩史氏

 当然、効率化の対象はITにも及んでいます。

 具体的には、グループ各社の統合を機に、それぞれが運用していたシステムも統合してデータセンターに集約。より少ない人員とコストで運用できる『コンパクト』なIT環境を志向しています。

 このIT環境の効率化に向けた取り組みをさらに加速するために、同社が決断したのがクラウドサービスの活用です。

 「システム基盤に外部のクラウドサービスを利用すれば、当社はサーバなどの資産を保有する必要がなくなります。サーバの更改や増強時の構築作業、インフラ監視やハードウェア障害への対応といった運用負荷を軽減でき、効率化をさらに加速できます」と同社の黒澤浩史氏は言います。

選択のポイント

クラウド基盤サービスから移行作業までをトータルでカバー

 同社がクラウドへの移行対象としたのは、販売実績を管理する「販売データ分析システム」および、商品の在庫・入出庫管理を行う「WMS(倉庫管理)システム」、そしてオンライン受発注や受払、債権債務を管理する「基幹システム」という、まさに同社の業務の核となるシステム群です。

 「当社のビジネスの根幹を支えるシステムだけに、当然、クラウド基盤サービスの選定は慎重にならざるをえません。サービス自体の信頼性はもちろん、システムの移行作業などまで、どれだけトータルなサポートが期待できるかという点を重視しました」と倉持氏は語ります。

 そこで、新たなシステム基盤として同社が選択したのがNECのクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」です。

 同社はクラウドへの移行にあたって、UNIXからLinuxへとサーバOSの移行を予定しており、システムの改修・移行にも同時に対応する必要がありました。しかし、IaaSを提供する事業者と、システムの改修・移行に携わるインテグレーターを別々に選定した場合、システムにトラブルが発生した際の責任の所在があいまいになったり、問い合わせ窓口が分散してしまうというリスクがあります。

 「その点、NECなら、サービスの提供からシステムの改修、移行作業、さらには運用管理までワンストップで対応可能。当社の要望に最適なパートナーだと判断しました。実際、クラウド移行時の具体的な作業プロセスやコスト面などで、きめ細かいアドバイスをもらえ安心感がありました」(黒澤氏)

導入ソリューション

約1年半という短期間のうちに3つのシステムを段階的に移行

 今回のプロジェクトは、約1年半という短期間で前述した3つのシステムを段階的にクラウドに移行する計画となっています。

 2014年10月に本格稼働を開始した「販売データ分析システム」に続き、「WMS(倉庫管理)システム」「基幹システム」の順にNEC Cloud IaaS上に移行していきます。

 NEC Cloud IaaSには、コストパフォーマンスに優れた「スタンダード(STD)」と、高性能・高信頼を特長とする「ハイアベイラビリティ(HA)」の2つのサービスが用意されていますが、今回、明治フレッシュネットワーク様は、システムの重要性を加味してHAサービスを採用しました。

 また、NEC Cloud IaaSのコストパフォーマンス、リソースを自由に増減できること、必要な場合にはハウジング環境も含めて利用できることなどのメリットを評価し、採用を決断されました。

 また、BIツールには「InfoFrame Dr.Sum EA」を採用しています。膨大な販売データを高速に処理できる高いパフォーマンスと分析の自由度を評価した結果です。

 これにより同社の営業担当者を中心とする約1000人のユーザーが、数億件規模の販売データを高速かつ柔軟に分析可能に。お得意先店舗の商圏特性などを分析し、潜在ニーズを導き出すことで、地域のお客様のライフスタイルに合わせて、「どの商品を」「どのタイミングで」「どのように」販売していただくとよいかご提案するなど、営業活動などに役立てられる環境が整いました。

システム統合イメージ 明治フレッシュネットワークのシステム統合イメージ(クリックで拡大)。グループ各社が運用していたシステムを統合。3つのシステムをクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」に移行して、システムのコンパクト化、スピードアップ、運用工数の削減などを実現した

導入後の成果

NEC Cloud IaaSへの移行によってトータルコストを2割削減

 NEC Cloud IaaSを活用することで、同社はITシステムのさらなる効率化を実現しました。

 「これまで大変だったサーバの監視やシステムトラブルへの対処、数年ごとのハードウェア更改などに関して、『何もしなくていい』状態になりました。現在の運用担当者は、わずか5人。この体制でシステムを安心して運用できるのは、NEC Cloud IaaSに移行したからにほかなりません」と倉持氏は言います。

 コスト削減にも大きな期待が寄せられています。NEC Cloud IaaSへの移行によって、サーバやストレージなどの初期導入コスト、運用に関わるトータルコストは、今後5年間で約2割削減できる見込みです。

 さらにクラウドならではの拡張性にもメリットを感じています。「ビジネスの成長に合わせてサーバリソースを柔軟に増強できる点は非常に魅力。移行作業中のWMS(倉庫管理)システムや基幹システムの開発テスト用に、サーバリソースを急遽調達した際に、その早さを目の当たりにして、メリットを改めて実感しました」(黒澤氏)

 加えて、NEC Cloud IaaSの性能とInfoFrame Dr.Sum EAとの相乗効果によって、データ分析にかかる時間が劇的に短縮されました。「例えば、年間販売実績の帳票データ抽出を、従来の10分の1以下の時間で行えるようになりました。営業担当者は、より効率的に地域・お客様別など、様々な視点の分析レポートを作成でき、販売力の強化につながります」と黒澤氏は強調します。

今後の展望

BCPや情報活用力の強化に向けた提案にも期待

 NEC Cloud IaaSへの移行プロジェクトは、現在も継続中ですが、同社は並行してBCPの強化にも取り組む考えです。

 「当社のような、賞味期限を基にした鮮度管理が重要であるチルド食品を扱う企業にとって、WMS(倉庫管理)システムや基幹システムの24時間365日無停止稼働は絶対条件。NECのデータセンターを活用し、安心・安全かつ効率的なバックアップ体制を構築していきたいですね」と黒澤氏は話します。

 また、InfoFrame Dr.Sum EAを活用して、情報活用力の向上にも積極的に取り組んでいきます。

 「大量の販売実績データの高速分析をベースに、モバイルで各種データを閲覧できるようにするほか、新たな切り口での分析を加えて、より付加価値の高いデータ活用を実現したいと考えています。もちろんNECには、我々のニーズを汲んださらなる提案やサポートを期待しています」と倉持氏。こうした期待に応えるためにも、NECは持ち前の技術力と様々なソリューションを駆使して、同社のビジネスを強力に支えていく構えです。


 ビジネスのさらなる成長をスピーディーに実現していくために、クラウドサービスを活用して基幹業務システムの再構築に取り組む企業が増えています。その過程では幾つもの課題に直面することがあります。ITシステムの刷新ではNECのような豊富な実績と経験を有するパートナーを活用することが、成功を手にするための必須条件と言えるでしょう。

お客様プロフィール

明治フレッシュネットワーク株式会社

本社所在地 東京都墨田区太平2丁目9番4号 明治錦糸町ビル4階
設立 2003年4月1日
資本金 1億円
売上高 1354億円(2014年3月期)
従業員数 816人(2014年3月31日現在)
事業概要 明治グループの一員として、牛乳・乳製品などの卸売事業を展開。「おいしい!をつなげる」を企業スローガンに掲げ、新鮮で高品質な商品を全国の食卓に届けている。
URL http://www.meiji-fn.com/

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提供:日本電気株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2015年3月31日