現状でMicrosoftは、ユーザーのフィードバックを確認しながらUIデザインをテストしている状態なのだろう。実際、2015年3月に中国・新センで行われた「WinHEC」では「フォルダー」「ゴミ箱」などWindows 10のデフォルトアイコンのデザインに対するフィードバックが求められていた。Windows 10ではフラットなデザインのアイコンが採用されているため、Windows 7/8.1のユーザーが見れば若干違和感を覚えるからだろう。
このような部分から筆者が感じるのは、MicrosoftがWindows 10の開発を多くのユーザーと共有したいという意識だ。サティア・ナデラCEOに変わってから、Windows OSをオープンにしていくというコンセプトが体現されつつあるのかもしれない。この他に改良された機能は、「タスクバー」「アクションセンター」「タスクビュー」「仮想デスクトップ」「Continuum(日本語ではタブレットモードという名称になった)」がある。
起動されているアプリケーションやアプリを一覧表示するタスクビューは、自動的にアプリケーション(アプリも含まれる)のサムネイルを表示し、多数の起動中アプリケーションからユーザーが必要なアプリケーションを見つけられる。
不要なアプリケーションは、タスクビューのサムネイルの「×」マークをクリック(タッチ)すれば、終了する。また、サムネイルをタスクビューの下に表示されている仮想デスクトップにドラッグ&ドロップ(もしくは、サムネイルを右クリック)すれば、別の仮想デスクトップに移動できる。
作成可能な仮想デスクトップの数に制限はないようだ。検証で300個を作成してみたがきちんと動いた。実際にこれだけの数の仮想デスクトップを使用することはないだろうが、やや気になるのは、仮想デスクトップごとに背景などを変更できないことだ。できれば、何番目の仮想デスクトップを使っているのか分かるようなマークがあると便利だろう。
スタートメニューやタスクバー、アクションセンターなどは、表示の透過(背景が透けて見える)設定が、「設定のパーソナル」でも行えるようになった。また、スタートメニュー、タスクバー、アクションセンター、タスクビューなどの背景色などもユーザーが自由に設定できる(デスクトップの背景から最適な色に自動設定することもできる)。ただし、透過度(パーセンテージ)などは設定できない。
タブレットモード(Continuum)ではスタートボタン、コルタナ、タスクビューボタンがタッチ操作しやすいように大きく表示され、アプリケーションは全画面表示される。つまり、タブレットモードではデスクトップ画面が表示されるが、デスクトップモードでデスクトップ画面に置いたアイコンなどは一切表示されない。また、デスクトップアプリケーションを複数重ねて表示することもできない。1つのアプリケーションが全画面を占有するため、表示を切り替えるにはタスクビューなどを使う必要がある。
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