紙の本とネットの間を行ったり来たり 東大とKCCS、ハイブリッド図書館の実証実験

電子情報と実物の本の間を自由に行き来できる図書館を――。東京大学附属図書館とKCCSが次世代ハイブリッド図書館の実現に向けた実証実験を開始した。

» 2015年05月13日 19時34分 公開
[ITmedia]

 東京大学附属図書館と京セラコミュニケーションシステム(以下、KCCS)が、次世代ハイブリッド図書館の実現に向けた実証実験を開始した。

 文学作品の作者が、「どのような書籍を読み、作品を作り上げていったのか」を追体験できる読書空間の構築と、その活用法を探るための取り組み。電子コンテンツの拡充とそこに連なる知識のネットワーク化を図ることで、利用者の探究心を刺激する新たな図書館のあり方を探る。

 東京大学は、蔵書300万冊規模を誇る同大附属図書館の書籍を電子図書館と融合させることで、電子情報と実物の本との間を自由に行き来する“次世代ハイブリッド図書館”の実現を目指す。

Photo ネットワーク化された読書空間のイメージ
Photo 電子書籍のリンクイメージ

 KCCSは2013年10月から新図書館計画に協力しており、電子書籍ソリューション「BookLooper」を通じて、電子学術書への書き込みや読書体験の共有、電子学術書と外部知識との連携を支援してきた。2014年10月からは、附属図書館で独自に電子化した書籍や国内外のデジタルアーカイブで公開されている再利用可能コンテンツ、さらに新刊学術電子書籍などを連携させ、電子書籍の学術的利活用方法の検証準備を進めてきた。

 この取り組みは、5月20日〜22日にかけて東京ビッグサイトで開催される「第6回 教育ITソリューションEXPO」の京セラ丸善システムインテグレーションのブースで紹介される。

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