Spotify、動画に参入 ランニングサポートでNikeとの提携も

音楽ストリーミングのSpotifyが、動画ストリーミングやランニングサポート機能、ユーザーの状況に合わせた音楽/動画ミックスなどの新機能でAppleの新音楽サービスを迎え撃つ。

» 2015年05月21日 08時11分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 スウェーデンの音楽ストリーミングサービスSpotifyは5月20日(現地時間)、モバイルアプリの大幅な強化を発表した。

 英BBCや米TEDなどのメディアとの提携による動画とPodcastの「Show」、ユーザーの状況(時間帯や場、好み)に合わせた音楽や動画のミックスを提供する「Now」、ランニングを支援する新機能「Running」を追加する。同社が動画ストリーミングを手掛けるのはこれが初めてだ。

 また、人気DJなどによるオリジナルコンテンツも製作する。

 新規の競合TIDALや米AppleがWWDCで発表するとみられる新音楽サービスを迎え撃つ構えだ。

 spotify 1 動画ストリーミングに参入する

ジャンルではなく、状況に合わせたミックス「Now」

 「Now」はユーザーの年齢などの個人データや音楽再生履歴、時間帯などを反映した音楽と動画のパッケージ(ミックス)を提供する機能。「幸せな金曜日の通勤に」「午後のアコースティック音楽」など様々なテーマのミックスをスワイプして選択できる。音楽だけでなく、ニュースなどの動画コンテンツが含まれる場合もある。

動画・Podcastストリーミング「Show」

 動画コンテンツおよびPodcastの提携先はABC、BBC、Comedy Central、Conde Nast Entertainment、ESPN、TED、Vice Mediaなど多数。ニュースやTEDの人気デモ、コメディーなどが視聴できる。

 オリジナルコンテンツには「Running」向けの音楽ミックス、アーティストのインタビュー動画やパフォーマンスなどがある。

 spotify 2 左から、機能選択ページ、「Now」、「Show」

ランニングの速度をキープできる「Running」

 「Running」を起動して走り始めると、ユーザーの速度を検知してテンポの合う一連の音楽を再生する。Now同様にユーザーの好みが反映される。

 今夏にはNikeとの提携で“新しい音楽体験”を提供し、年内にはNike+とRunKeeperのフィットネスアプリと連係させる計画という。

 spotify 3 Runningの画面

 Spotifyのダニエル・エクCEOは「これまでより広い範囲のエンターテインメントコンテンツを提供することで、ユーザーの生活を彩るサウンドトラックになりたい。われわれはそれをスタートしたばかりだ」と語った。

 Nowの提供は同日から、まず米、英、独、スウェーデンのiPhoneユーザー向けにスタートする。Runningは世界のiPhoneユーザー向けにスタートする。

 Spotifyは、広告ベースの無料サービスと月額9.99ドルの有料サービスがある。日本ではまだ使えない。

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